2014年12月1日月曜日

「医療機関(病院)を受診する?」

エボラ出血熱のニュースで、「医療機関”を”受診する」
「病院”を”受診する」という言い方を頻繁に聞きました。
この言い方には、かねてから違和感を覚えてきました。
そもそも、「受診する」とは「診察を受ける」ことですから、
「医療機関(病院)を受診する」は、「医療機関(病院)を
診察を受ける」になってしまいます。ちょっと変ですよね。
この場合の助詞は、”を”ではなく”で”を使うのが適切な
のではないでしょうか。私には、「医療機関で受診する」
「病院で受診する」がしっくりきます。
尤も、日頃「病院を受診する」とはめったに言いません。
「病院で診てもらう」「病院で診察してもらう」が普通です。
だから、やっぱり、助詞は”を”ではなく”で”ですよね!?
助詞の「を」と「で」・・・この場合、どちらを使っても文意が
間違って伝わるわけではないので、「おかしい」と、殊更
問題にすることではないのでしょう。が、私はとても気に
なります。そして、気にすることは大切なことだとも考えて
います。
作家で日本文学者の林望さんが、「日本語へそまがり
講義」の巻末で、以下のように書いています。
「ことば」というものは掴みどころのない存在なのだから、
俗論的に「ラ抜きはけしからん」とか「今の若いものは
言葉遣いがなっとらんな」とか言うのはよしにして、もっと
各人が自分自身の「ことば」に自覚的になって、注意深く
言葉を発したい、ということである。
言葉への自覚、こそは、人が大人としてはずかしくない
物言いをし文章を書くための、王道であり捷径である、
とそういうことだけは、とくに声を大にして言っておきたい
のである。(原文のまま引用)
言葉への自覚・・・自分の発する言葉について、つねに
自覚し注意深く在るために、日頃から、見聞する「言葉」
には絶えず神経質でいたいものです。
鞍田朝夫「話し方教室」、12月は、「いい切り出しと結び
で話す」と「絵を描くように話す」をテーマに、7日と21日
午前10時から富山県教育文化会館の5階会議室で開き
ます。関心のある方のご参加をお待ちしています。見学
大歓迎です。事前に076‐431‐3248にお電話いただければ
幸いです。




2014年11月1日土曜日

きょうは、お休みに・・・

岬の先端に立つ小さなカフェ。なじみの客の訃報に沈痛な
面持ちで椅子に腰かける傷心の女主人。店の入り口には
「きょうは、お休みにします」と、休業を知らせる手書きの
張り紙・・・
いま話題の映画「ふしぎな岬の物語」のワンシーンです。
カフェに集まる人々の日々の交流を通して描かれている
人の優しさや温かさも然ることながら、手書きの張り紙の
素直な表現に惹かれました。
「お休みにさせていただきます」、「休ませていただきます」
ではなく、「お休みにします」というところに、女主人の飾ら
ない心情が感じられて溜飲の下がる思いをしました。
昨今「させていただきます」が濫用気味です。商店街では、
「本日は休業させていただきます」、結婚式では司会者が、
「披露宴を始めさせていただきます」、テレビでは、字幕で
「〇〇の番組は、☓☓のためお休みさせていただきます」
などなど・・・
そもそも「させていただきます」は謙譲語です。本来、敬意
をもって相手に同意を求めるような時に使うのが普通です。
しかし、ただ語尾に付けるだけで丁寧になると思うからか、
同意を求めているわけでもないのに、むやみに多用されて
いるのです。
作家で日本文学者の林望さんは、著書”日本語へそまがり
講義”の中で、へりくだる必要のないところにまで、「させて
いただく」が頻出しているのは、結果的に「慇懃無礼」という
感じになり、こういうのは謙遜的傲慢だ、と弾じています。
また、敬語は使うことも大切だが、適切に「使わない」ことも
大切な「言葉の洗練」であって、少なくとも教養ある大人は、
そういう洗練された言葉遣いを目指したいものである、とも
書いています。
同感です。”過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し"なのです。
鞍田朝夫「話し方教室」、11月は「話しかけるように話す」、
「エピソードで話す」がテーマです。2日と16日の午前10時
から富山県教育文化会館で開きます。
関心のある方の見学、大歓迎です。076-431-3248に
お電話いただければ幸いです。





2014年10月1日水曜日

下期のスケジュールと学習テーマ

今年度の鞍田朝夫「話し方教室」は、富山県民会館が
改修工事で休館しているため、富山県教育文化会館の
5階会議室で開講しています。
10月以降の下期も、毎月第1日曜日と第3日曜日の
午前10時から12時まで開きます。
以下、下期のスケジュールと学習テーマを記します。

10月 5日・・・初めてのスピーチで話す
10月19日・・・筋道を立てて話す
11月 2日・・・話しかけるように話す
11月16日・・・エピソードで話す
12月 7日・・・いい切り出しと結びで話す
12月21日・・・絵を描くように話す
1月 4日・・・・休講
1月18日・・・・正しい敬語で話す
2月 1日・・・・起承転結で話す
2月15日・・・・5W1Hで話す
3月 1日・・・・ネタを集めて話す
3月15日・・・・突然指名されて話す

秋と言えば・・・読書の秋、スポーツの秋、行楽の秋、
芸術の秋などなど・・・何をするにもいい季節です。
何かを始めたい季節の変わり目でもあります。
この秋、上手に話す力をつける訓練を始めませんか。
人前で上手に話すのは簡単なことではありません。
人を惹きつけて話すには不断の訓練が必要です。
話す力をつけるための努力を親切にサポートします。
鞍田朝夫「話し方教室」に関心のある方のご参加を
お待ちしています。一度ご見学ください。大歓迎です。
見学を希望される方は事前にお電話をいだだければ
光栄です。 076-431-3248、又は、090-2830-3326へ
お願いします。





 
 

 
 
 

2014年9月1日月曜日

普段通りの・・・

夏の甲子園、わが富山商業高校は、”普段通りの野球”を掲げて
さわやかな活躍を見せてくれました。
初戦は、西東京代表の日大鶴ケ丘高校に2対0で接戦に快勝。
2回戦は、岡山代表の関西高校に3対1で先制勝利。3回戦は、
残念ながら新潟代表の日本文理高校に5対6とサヨナラ負けを
喫したものの、終盤の8回には集中打で一気に逆転し、意地を
見せてくれました。県民挙げて勝利を確信した最終回のまさか
の逆転負けは残念でしたが、大会を通じて”普段通り”を貫いた
ナインの姿が印象的でした。
大会前に抱負を聞かれた前﨑監督は、「今までやってきた”普段
通りの野球”をしたい」とインタビューに答えていたと言います。
甲子園という大舞台は、なかなか”普段通りの野球”をさせてくれ
ない球場です。大観衆の熱い期待と視線、声援と歓声があります。
選手達には晴れの舞台に立った至上の喜びと昂ぶりがあります。
様々なことが”普段通り”を難しくし、それまでできたことをできなく
させてしまうのです。ベンチの監督ですら、冷静に日常を保つのは
至難の業なのだろうと推察します。
高校野球の実況アナウンサーとして、甲子園という念願の舞台で
普段の力を発揮できずに涙を呑んだ幾多のチームを見てきました。
3回戦で惜敗したとは言え今年のわが富山商業は、緊張の舞台で
"普段通り"を着実に実践できた好チームでした。
日頃の猛練習が裏打ちとしてあったのでしょう。夏の甲子園には
16回目の出場という伝統校としてのDNAが物を言ったのでしょう。
初戦を突破した後の森田投手の「甲子園のマウンドは景色がよく、
投げやすかった」という言葉がとても暗示的でした。決して好調で
はなかったようです。故に気負いを捨て景色を楽しんだエースが、
チームを”普段通りの野球”に導いたのかも知れません。
挨拶やスピーチを頼まれたら、決して気負わず、力まず、上がらず
、”普段通り”の話し方をしたいものです。教室は”普段通り”を身に
つけるのに格好の訓練場です。
鞍田朝夫「話し方教室」、9月は、第1日曜日の7日は休講します。
第3日曜の21日は、「話し読み練習法で話す」をテーマに富山県
教育文化会館5階会議室で開きます。関心のある方はぜひ一度
ご見学下さい。



2014年8月1日金曜日

「ゴルフ力」の鍛え方に倣う③

今回も、日本アマチュアゴルフ界の第一人者・阪田哲男さん
の著書”「ゴルフ力」の鍛え方”に、「話す力」をつけるための
心を学びたいと思います。
「まなぶ」(学ぶ)という言葉は、「まねる」(真似る)と同じ語源
で、「まねぶ」とも言われたといいます。大辞林には、「学ぶ」
は「まねぶ(学ぶ)」と同源で、①教えを受けて知識や技芸を
身につける、②勉強する、学問する、③経験して知る、わかる、
④まねる、と注釈されています。
学ぶとは、「真似をする、見習う」ことでもあるのです。自分の
心酔する人のやり方を「まねぶ」ことから始めるのが、学びの
基本ということなのでしょう。阪田さんの著書には、ゴルフに
限らず、何事においても、上達することを目指すにあたって
「まねぶ」べき示唆が多く書かれています。
阪田さんは、自らの経験から「人のプレーを見逃すな」、「見て
学べ」と説いています。ほかのプレーヤーのプレーには、多く
の情報が詰まっている。何番で打っているのか、風の影響を
どれくらい受けているのか、《中略》、グリーン上であれば、
スピードはどうか、曲がりの幅はどうかなどをチェックできる。
同伴競技者が3人だとすれば、自分が3回練習したことと同じ
意味を持つと考える、と書いています。
阪田さんは、積極的に上級者とプレーすることが上達への近道
だと言っています。話し方についても、上手な人を真似ることは
上達への近道です。
教室は、手本にしたいと思う人の話し方や発想を観察するのに
最適な機会です。自分が真似したいと思う個所を見つけ、その
「型」を自分の中に取り込み実践してみるのです。「型」を身に
つけたら、それに「自分らしさ」を工夫し、「まねぶ」ことから卒業
するようにすればいいのです。
鞍田朝夫「話し方教室」の8月の教室は、「3分間で話す」「話材
を整理して話す」をテーマに、3日と17日の日曜午前10時から
富山県教育文化会館5階会議室で開きます。関心のある方は、
ぜひ教室をご見学下さい。事前にお電話いただければ幸いです。
電話番号は、076-431-3248です。






2014年7月1日火曜日

「ゴルフ力」の鍛え方に倣う②

今回も、アマチュアゴルファーとして100勝の実力者、
阪田哲男さんの著書”「ゴルフ力」の鍛え方”に「話す力」
をつけるための極意を探ります。
阪田さんの著書は、「ゴルフ力」を「話す力」に置き換えて
熟読すると、「話し上手」になるための心得が教訓として
示唆されているように思います。
阪田さんは、「打つ前にミスをしないこと」が自身のゴルフ
の軸だと言っています。「ゴルフは構えた時点でショットの
成否が8割方決まっていると言っていい。だからこそ、構え
るまでになすべきことをきちんとやっておきたいものだ」と
述べています。阪田さんによれば、打つ前にミスをしないと
いうことは、自分の基本を持つということであり、基本を身
につけることは上達への最善の道だと言うのです。
話し方についても、同じことが言えます。
挨拶やスピーチをするために人前に立った時、手足や唇が
震えて思い通りに話せなかった苦い経験はありませんか。
本番までになすべきことがきちんとできていない、いわゆる
準備不足や、人前で話す基本が身についていない、訓練
不足が最大の原因だと思われます。
機会あるごとに、きちんとなすべき準備をし、基本に従って
十分に練習していれば、不本意な挨拶やスピーチになって
しまうという最悪の事態は回避できるはずです。
教室は、事前に準備することを習慣化し、話し方の基本を
確かな力量として身につけるのに好都合な訓練の場です。
7月の鞍田朝夫「話し方教室」は、「上がらないで話す」と
「口癖を直して話す」を学習テーマに、6日と20日の午前
10時から富山県教育文化会館5階の会議室で開きます。
関心のある方は、ぜひ一度教室をご見学(無料)ください。
076-431-3248にお電話いただければ幸いです。




2014年6月1日日曜日

阪田哲男著”「ゴルフ力」の鍛え方”に倣う

日本を代表するアマチュアゴルファー・阪田哲男さんの
”「ゴルフ力」の鍛え方”を読みました。
阪田さんは、日本アマや世界アマなど数々の公式戦で
優勝し、アマチュアとして100以上のタイトルを獲得して
いる実力者です。今年3月に出版された著書には、前人
未踏の実績に裏打ちされた”「ゴルフ力」を鍛える心得”が
様々な視点で書かれています。「ゴルフ力」を「話す力」に
置き換えて読むと、「話す力」をつけるのに有用なヒントが
多く示唆されているように思います。
阪田さんは、まず「球をたくさん打つことでゴルフの基盤を
つくっていった。練習もしないでうまくなろうというのは少々
ムシがよすぎる。」と、自身のゴルフを振り返っています。
何事も熱心に練習するに如かず・・・ということなのでしょう。
当たり前と言えば当たり前ですが、実は、当たり前が一番
難しいのです。そして、当たり前をコツコツ積み重ねるしか
特別になる道はないのです。
選手として特別な輝きを放ってきた阪田さんは、「競技者と
して多くのタイトルを手にすることができた背景にあるのは、
経験を重ねていくなかで「考える」ことの重要性に気付いて
いったからだ。」とも述懐しています。「考える」とは、状況を
読み、正しいクラブや攻め方を選択し、正しくアドレスする
ことなど多岐にわたると言います。何より”練習が大切”で、
しかも”「考える」ことが重要”だということなのです。
同じく、「話す力」をつけるにも”練習が大切”です。そして、
話す場、言葉の選び方、話の筋の立て方など、「考える」
べきことが多くあります。教室は練習の格好の舞台です。
そして、「考える」習慣を培う絶好の機会です。
鞍田朝夫「話し方教室」、6月は「短いセンテンスで話す」と
「三段階話法で話す」を学習テーマに、1日と15日の午前
10時から富山県教育文化会館5階の会議室で開きます。
関心のある方の入会をお持ちしています。

2014年5月1日木曜日

宮本慎也著「意識力」に学ぶ

元プロ野球選手の宮本慎也さんの「意識力」を読みました。
日々「意識」することの大切さを、現役時代のさまざまな
経験から具体的に説いています。
宮本さんは、ヤクルトスワローズのリーダーとしてチームを
三度の日本一に導き、アテネ五輪などで日本代表チームの
キャプテンを務めた名選手でした。19年間のプロ野球人生
を支えた心の持ち方について「仕事としての野球に取り組む
中で心掛けていたのは、意識を高く持ち続けることだった。
練習でのちょっとした意識の違いがプレーを変える。もっと
言えば、日常生活の中での意識が、試合中のプレーに影響
することだってある。」、「凡打が続いたり、エラーをしたりと、
結果が出ない時に心掛けていたのは『できることをきちんと
やる』ということだった。」と書いています。
できることをきちんとやる・・・簡単にできそうで、意外とできて
いないことが多いものです。宮本さんは、基本に立ち返ること
が大切だと言っています。野球ならば、元気に声を出すこと、
守備では味方のカバーリングを欠かさないこと、攻守交代を
スピーディーに行うことなど、誰にでもできることを本気で取り
組むことが大切だというのです。
何事にも通じる心得です。話し方についても、声の出し方や
言葉の選び方、話の筋の立て方などで、日頃から意識して
押さえておくべき基本があります。そしてそれは、本気で取り
組めば、誰にでもできる上達の秘訣なのです。
宮本さんは、「意識と準備は似ている。」「自分でコントロール
できるのはプロセスだけである。結局どれだけ正しい準備が
できるか、どんな意識で取り組んだのか、それこそが大切な
のだ。」とも力説しています。ボールを捕る瞬間、打つ瞬間は
無意識にならざるを得ない。その無意識の瞬間を決めるのは、
それまでの意識の積み重ねで、意識を重ねることで無意識に
動けるようになる。意識ひとつで結果は変わる。考えて練習し、
体に覚え込ませていくことが大切だというのです。
話し方においても、意識を積み重ねて無意識にできるように
なる要素があるように思います。野球の場合のように、「体に
覚え込ませていく」感覚と訓練があるように思います。本番に
備えて、つねに基本を意識し、繰り返し練習することが、上達
への最善の道なのだろうと思います。
5月の鞍田朝夫「話し方教室」は、「簡潔に話す」「ひとつだけ
を話す」を学習テーマに、4日と18日の午前10時から富山県
教育文化会館504号室で開きます。






2014年4月1日火曜日

家持の越中万葉を音読する

4月です。新年度です。鞍田朝夫「話し方教室」は5年目を
迎えます。今年度は、発声発音練習として、これまでの「口
の体操」に加えて、大伴家持が万葉集に残した越中ゆかり
の歌の音読に取り組みたいと考えています。家持の「越中
万葉」を時と場所を気にせず声に出してみることを日々の
習慣にしてもらいたいと思っています。
「越中万葉」とは、万葉集を編纂した大伴家持が越中国守
として、いまの富山県高岡市伏木に赴任した天平18年(
746年)から5年間に詠んだ歌を中心にした越中ゆかりの
多くの歌々を言います。因みに、万葉集全5416首のうち
473首が家持の作だと言われています。そのうちのほぼ
半数の223首が越中国守在任中に詠まれた歌なのです。
これに、家持の部下たちが詠んだ歌々を加えた337首が、
いわゆる「越中万葉」と言われるものです。
教室では、家持の詠んだ万葉歌、とりわけ、二上山、立山、
射水川、雄神川、奈呉の浦、英遠の浦、布勢の水海など、
富山県の万葉故地が詠み込まれた歌を毎回2首ずつ音読
していきます。平成22年度の教室では、百人一首の音読
に取り組んでもらいました。和歌の音読は、発声発音練習
としてとても有効だと考えます。現代語と違う発音の言葉が
あり滑舌練習にもなります。声に出して読む教材としては
とても手軽で効果が期待できる適材だと思います。暗誦
できれば、ながら練習にもってこいです。加えて、家持が
触れた越中の豊かな自然や風土、人情などを思い浮かべ
ながら音読することは、自らの情操や感性を磨く意味でも、
とても意義あることと考えます。
関心のある方は、ぜひ教室にご参加ください。
鞍田朝夫「話し方教室」、4月は「明るい声で話す」「歯切れ
よく話す」をテーマに、6日と20日の午前10時から富山県
教育文化会館5階の504号室で開きます。







2014年3月1日土曜日

富山県教育文化会館で開講

鞍田朝夫「話し方教室」は、これまで富山県民会館で開講
してきましたが、今月からは、県民会館が改修工事の為に
休館しますので、富山県教育文化会館で開講します。
県教育文化会館は富山市舟橋北町にあります。高志の国
文学館の向かい側、富山中部高校の東側です。引き続き
受講いただきたく、お知らせいたします。
さて、鞍田朝夫「話し方教室」は、今月16日に平成25年度
の最終回を迎え1年間の予定を終了します。平成22年4月
の開講以来、これまで受講いただいた皆様には心より感謝
申し上げます。人生邂逅!邂逅感謝!教室を通じて多くの
受講生の皆様にお付き合いいただき光栄に思っています。
ところで、話し方で大事なのは、声の出し方、言葉の選び方、
そして、話の筋の立て方です。教室では、声の出し方の訓練
として毎回「口の体操」をしてもらっています。また、言葉の
選び方や話の筋の立て方については、話し方のヒントを毎回
その日の学習テーマとしてひとつお話しています。
鞍田朝夫「話し方教室」は、普段の友人や知人との会話とは
違う「話す力」、人前でしっかり情報発信する為の「話す力」を
つけることを目標にしています。その為には、しっかり準備し、
十分に事前の練習をすることが最善の道です。
教室は、普段の努力の成果を試す実践練習の舞台です。
準備と練習、そして、実践練習を繰り返しているうちに必ず
上手に話せるようになります。教室が、話し上手をめざす
受講生にとって、互いに切磋琢磨し、親しく交流し、ともに
成長する飛躍の舞台になることを願ってやみません。
鞍田朝夫「話し方教室」、3月は「いい切り出しと結びで話す」
「筋道を立てて話す」をテーマに、2日と16日午前10時から
富山県教育文化会館5階の会議室「502号室」で開きます。
関心のある方は、ぜひご見学下さい。

2014年2月1日土曜日

富一イレブンに学ぶ

第92回全国高校サッカー選手権で、富山第一高校が
初優勝を果たし、全国4166校の頂点に立ちました。
初めて進出した決勝は、まさに劇的な逆転勝利でした。
2点を追う後半の土壇場でようやく反撃の1点を返し、
ロスタイムに入って得た敵失のPKを決めて延長戦へ。
そして、誰もがPK戦を予感した延長後半終了間際に
鮮やかな決勝ゴールを決めた奇跡の逆転劇でした。
このような結末をどれほどの人が予想したでしょうか。
かく言う私は、星稜が2対0とリードを広げた時点で、
富一の惜敗を覚悟してしまいました。テレビの前で、
それまでの善戦ぶりに納得し満足していました。
サッカーの試合では「2対0が一番危ない」と言われて
いるそうです。勝っているチームが、追加点に安心し
隙が生まれやすい点差なのでしょう。2対0は決して
諦める点差ではなかったのです。富一の選手たちは
諦めませんでした。勝利への夢と願望、それを裏打ち
するだけの自信と不断の努力があったのでしょう。
ジョセフ・マーフィー博士の「潜在意識の法則」を思い
起こしました。博士は、「人生には永久不滅の法則が
ある。それは『あなたが諦めてしまわない限り、奇跡は
必ず現実になる』ことである」と述べています。
最後まで諦めずに、”日本一”という快挙を成し遂げた
富一イレブンは、富山県民に感動と勇気を与えてくれ
ました。と同時に、「強く思い描いた夢や願望は必ず
実現する」という人生の黄金律を再認識させてくれた
ように思います。
鞍田朝夫「話し方教室」が、あなたの「話し上手への
願望」を実現する契機となることを願ってやみません。
2月は、「三段階話法で話す」「起承転結で話す」を
テーマに、2日と16日の10時から富山県民会館で
開きます。関心のある方は、どうぞご見学ください。
なお、3月からは、耐震工事で富山県民会館が休館
するため、富山市舟橋北町の富山県教育文化会館で
開講します。

2014年1月1日水曜日

新しき年の始めの初春に・・・

「新しき年の始めの初春の
              今日降る雪のいや重け吉事」

万葉集4516首の最後を飾っている大伴家持の歌です。
今の鳥取県、因幡国の国守として赴任していた家持が、
天平宝字3年(759)の正月に詠んだ歌です。
新しい年の始めの今日、降っている雪のように、今年も
吉事(よごと)が重なりますように、というような大意です。
この歌は、雪国富山に生まれ、家持ゆかりの地で幼少
期を過ごした私にとって、特別の親近感と共感を持って
その年の幸せを祈念する年頭の呟きそのものです。
家持は、天平18年(746)から5年間、越中国の国守
として今の富山県高岡市伏木に在任しました。家持が
万葉集に残した473首の歌のうち半分近くの223首を
この5年間に詠んでいます。歌人として、最も意欲的で、
かつ充実した日々を過ごしたであろう地が、我が故郷で
あるというのは、とても誇らしい喜びです。
国庁跡の勝興寺や官舎跡の伏木測候所は、中学時代
の下校時の道草の場所でした。そして、家持が部下を
従え馬を走らせた渋谿の崎(雨晴海岸)は、夏休みの
日課として毎日のように友と遊んだ海水浴の場でした。
万葉の故地として、海越しの立山連峰を望む景勝地と
して、雨晴海岸一帯が国の名勝指定を目指して整備が
進められるようです。嬉しいニュースです。

「馬並めていざうち行かな渋谿の
                  清き磯廻に寄する波見に」

新しい年の始めに「吉事」が多い年であらんことを願い、
また、午年だけに疾走する馬に倣い「いざうち行かな」と
一年の計を誓う元旦です。
鞍田朝夫「話し方教室」、1月は、「ネタを集めて話す」と
「エピソードで話す」を学習テーマに、5日と19日の午前
10時から富山県民会館608号室で開きます。
関心のある方は、どうぞご見学ください。