2014年11月1日土曜日

きょうは、お休みに・・・

岬の先端に立つ小さなカフェ。なじみの客の訃報に沈痛な
面持ちで椅子に腰かける傷心の女主人。店の入り口には
「きょうは、お休みにします」と、休業を知らせる手書きの
張り紙・・・
いま話題の映画「ふしぎな岬の物語」のワンシーンです。
カフェに集まる人々の日々の交流を通して描かれている
人の優しさや温かさも然ることながら、手書きの張り紙の
素直な表現に惹かれました。
「お休みにさせていただきます」、「休ませていただきます」
ではなく、「お休みにします」というところに、女主人の飾ら
ない心情が感じられて溜飲の下がる思いをしました。
昨今「させていただきます」が濫用気味です。商店街では、
「本日は休業させていただきます」、結婚式では司会者が、
「披露宴を始めさせていただきます」、テレビでは、字幕で
「〇〇の番組は、☓☓のためお休みさせていただきます」
などなど・・・
そもそも「させていただきます」は謙譲語です。本来、敬意
をもって相手に同意を求めるような時に使うのが普通です。
しかし、ただ語尾に付けるだけで丁寧になると思うからか、
同意を求めているわけでもないのに、むやみに多用されて
いるのです。
作家で日本文学者の林望さんは、著書”日本語へそまがり
講義”の中で、へりくだる必要のないところにまで、「させて
いただく」が頻出しているのは、結果的に「慇懃無礼」という
感じになり、こういうのは謙遜的傲慢だ、と弾じています。
また、敬語は使うことも大切だが、適切に「使わない」ことも
大切な「言葉の洗練」であって、少なくとも教養ある大人は、
そういう洗練された言葉遣いを目指したいものである、とも
書いています。
同感です。”過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し"なのです。
鞍田朝夫「話し方教室」、11月は「話しかけるように話す」、
「エピソードで話す」がテーマです。2日と16日の午前10時
から富山県教育文化会館で開きます。
関心のある方の見学、大歓迎です。076-431-3248に
お電話いただければ幸いです。





2014年10月1日水曜日

下期のスケジュールと学習テーマ

今年度の鞍田朝夫「話し方教室」は、富山県民会館が
改修工事で休館しているため、富山県教育文化会館の
5階会議室で開講しています。
10月以降の下期も、毎月第1日曜日と第3日曜日の
午前10時から12時まで開きます。
以下、下期のスケジュールと学習テーマを記します。

10月 5日・・・初めてのスピーチで話す
10月19日・・・筋道を立てて話す
11月 2日・・・話しかけるように話す
11月16日・・・エピソードで話す
12月 7日・・・いい切り出しと結びで話す
12月21日・・・絵を描くように話す
1月 4日・・・・休講
1月18日・・・・正しい敬語で話す
2月 1日・・・・起承転結で話す
2月15日・・・・5W1Hで話す
3月 1日・・・・ネタを集めて話す
3月15日・・・・突然指名されて話す

秋と言えば・・・読書の秋、スポーツの秋、行楽の秋、
芸術の秋などなど・・・何をするにもいい季節です。
何かを始めたい季節の変わり目でもあります。
この秋、上手に話す力をつける訓練を始めませんか。
人前で上手に話すのは簡単なことではありません。
人を惹きつけて話すには不断の訓練が必要です。
話す力をつけるための努力を親切にサポートします。
鞍田朝夫「話し方教室」に関心のある方のご参加を
お待ちしています。一度ご見学ください。大歓迎です。
見学を希望される方は事前にお電話をいだだければ
光栄です。 076-431-3248、又は、090-2830-3326へ
お願いします。





 
 

 
 
 

2014年9月1日月曜日

普段通りの・・・

夏の甲子園、わが富山商業高校は、”普段通りの野球”を掲げて
さわやかな活躍を見せてくれました。
初戦は、西東京代表の日大鶴ケ丘高校に2対0で接戦に快勝。
2回戦は、岡山代表の関西高校に3対1で先制勝利。3回戦は、
残念ながら新潟代表の日本文理高校に5対6とサヨナラ負けを
喫したものの、終盤の8回には集中打で一気に逆転し、意地を
見せてくれました。県民挙げて勝利を確信した最終回のまさか
の逆転負けは残念でしたが、大会を通じて”普段通り”を貫いた
ナインの姿が印象的でした。
大会前に抱負を聞かれた前﨑監督は、「今までやってきた”普段
通りの野球”をしたい」とインタビューに答えていたと言います。
甲子園という大舞台は、なかなか”普段通りの野球”をさせてくれ
ない球場です。大観衆の熱い期待と視線、声援と歓声があります。
選手達には晴れの舞台に立った至上の喜びと昂ぶりがあります。
様々なことが”普段通り”を難しくし、それまでできたことをできなく
させてしまうのです。ベンチの監督ですら、冷静に日常を保つのは
至難の業なのだろうと推察します。
高校野球の実況アナウンサーとして、甲子園という念願の舞台で
普段の力を発揮できずに涙を呑んだ幾多のチームを見てきました。
3回戦で惜敗したとは言え今年のわが富山商業は、緊張の舞台で
"普段通り"を着実に実践できた好チームでした。
日頃の猛練習が裏打ちとしてあったのでしょう。夏の甲子園には
16回目の出場という伝統校としてのDNAが物を言ったのでしょう。
初戦を突破した後の森田投手の「甲子園のマウンドは景色がよく、
投げやすかった」という言葉がとても暗示的でした。決して好調で
はなかったようです。故に気負いを捨て景色を楽しんだエースが、
チームを”普段通りの野球”に導いたのかも知れません。
挨拶やスピーチを頼まれたら、決して気負わず、力まず、上がらず
、”普段通り”の話し方をしたいものです。教室は”普段通り”を身に
つけるのに格好の訓練場です。
鞍田朝夫「話し方教室」、9月は、第1日曜日の7日は休講します。
第3日曜の21日は、「話し読み練習法で話す」をテーマに富山県
教育文化会館5階会議室で開きます。関心のある方はぜひ一度
ご見学下さい。



2014年8月1日金曜日

「ゴルフ力」の鍛え方に倣う③

今回も、日本アマチュアゴルフ界の第一人者・阪田哲男さん
の著書”「ゴルフ力」の鍛え方”に、「話す力」をつけるための
心を学びたいと思います。
「まなぶ」(学ぶ)という言葉は、「まねる」(真似る)と同じ語源
で、「まねぶ」とも言われたといいます。大辞林には、「学ぶ」
は「まねぶ(学ぶ)」と同源で、①教えを受けて知識や技芸を
身につける、②勉強する、学問する、③経験して知る、わかる、
④まねる、と注釈されています。
学ぶとは、「真似をする、見習う」ことでもあるのです。自分の
心酔する人のやり方を「まねぶ」ことから始めるのが、学びの
基本ということなのでしょう。阪田さんの著書には、ゴルフに
限らず、何事においても、上達することを目指すにあたって
「まねぶ」べき示唆が多く書かれています。
阪田さんは、自らの経験から「人のプレーを見逃すな」、「見て
学べ」と説いています。ほかのプレーヤーのプレーには、多く
の情報が詰まっている。何番で打っているのか、風の影響を
どれくらい受けているのか、《中略》、グリーン上であれば、
スピードはどうか、曲がりの幅はどうかなどをチェックできる。
同伴競技者が3人だとすれば、自分が3回練習したことと同じ
意味を持つと考える、と書いています。
阪田さんは、積極的に上級者とプレーすることが上達への近道
だと言っています。話し方についても、上手な人を真似ることは
上達への近道です。
教室は、手本にしたいと思う人の話し方や発想を観察するのに
最適な機会です。自分が真似したいと思う個所を見つけ、その
「型」を自分の中に取り込み実践してみるのです。「型」を身に
つけたら、それに「自分らしさ」を工夫し、「まねぶ」ことから卒業
するようにすればいいのです。
鞍田朝夫「話し方教室」の8月の教室は、「3分間で話す」「話材
を整理して話す」をテーマに、3日と17日の日曜午前10時から
富山県教育文化会館5階会議室で開きます。関心のある方は、
ぜひ教室をご見学下さい。事前にお電話いただければ幸いです。
電話番号は、076-431-3248です。






2014年7月1日火曜日

「ゴルフ力」の鍛え方に倣う②

今回も、アマチュアゴルファーとして100勝の実力者、
阪田哲男さんの著書”「ゴルフ力」の鍛え方”に「話す力」
をつけるための極意を探ります。
阪田さんの著書は、「ゴルフ力」を「話す力」に置き換えて
熟読すると、「話し上手」になるための心得が教訓として
示唆されているように思います。
阪田さんは、「打つ前にミスをしないこと」が自身のゴルフ
の軸だと言っています。「ゴルフは構えた時点でショットの
成否が8割方決まっていると言っていい。だからこそ、構え
るまでになすべきことをきちんとやっておきたいものだ」と
述べています。阪田さんによれば、打つ前にミスをしないと
いうことは、自分の基本を持つということであり、基本を身
につけることは上達への最善の道だと言うのです。
話し方についても、同じことが言えます。
挨拶やスピーチをするために人前に立った時、手足や唇が
震えて思い通りに話せなかった苦い経験はありませんか。
本番までになすべきことがきちんとできていない、いわゆる
準備不足や、人前で話す基本が身についていない、訓練
不足が最大の原因だと思われます。
機会あるごとに、きちんとなすべき準備をし、基本に従って
十分に練習していれば、不本意な挨拶やスピーチになって
しまうという最悪の事態は回避できるはずです。
教室は、事前に準備することを習慣化し、話し方の基本を
確かな力量として身につけるのに好都合な訓練の場です。
7月の鞍田朝夫「話し方教室」は、「上がらないで話す」と
「口癖を直して話す」を学習テーマに、6日と20日の午前
10時から富山県教育文化会館5階の会議室で開きます。
関心のある方は、ぜひ一度教室をご見学(無料)ください。
076-431-3248にお電話いただければ幸いです。




2014年6月1日日曜日

阪田哲男著”「ゴルフ力」の鍛え方”に倣う

日本を代表するアマチュアゴルファー・阪田哲男さんの
”「ゴルフ力」の鍛え方”を読みました。
阪田さんは、日本アマや世界アマなど数々の公式戦で
優勝し、アマチュアとして100以上のタイトルを獲得して
いる実力者です。今年3月に出版された著書には、前人
未踏の実績に裏打ちされた”「ゴルフ力」を鍛える心得”が
様々な視点で書かれています。「ゴルフ力」を「話す力」に
置き換えて読むと、「話す力」をつけるのに有用なヒントが
多く示唆されているように思います。
阪田さんは、まず「球をたくさん打つことでゴルフの基盤を
つくっていった。練習もしないでうまくなろうというのは少々
ムシがよすぎる。」と、自身のゴルフを振り返っています。
何事も熱心に練習するに如かず・・・ということなのでしょう。
当たり前と言えば当たり前ですが、実は、当たり前が一番
難しいのです。そして、当たり前をコツコツ積み重ねるしか
特別になる道はないのです。
選手として特別な輝きを放ってきた阪田さんは、「競技者と
して多くのタイトルを手にすることができた背景にあるのは、
経験を重ねていくなかで「考える」ことの重要性に気付いて
いったからだ。」とも述懐しています。「考える」とは、状況を
読み、正しいクラブや攻め方を選択し、正しくアドレスする
ことなど多岐にわたると言います。何より”練習が大切”で、
しかも”「考える」ことが重要”だということなのです。
同じく、「話す力」をつけるにも”練習が大切”です。そして、
話す場、言葉の選び方、話の筋の立て方など、「考える」
べきことが多くあります。教室は練習の格好の舞台です。
そして、「考える」習慣を培う絶好の機会です。
鞍田朝夫「話し方教室」、6月は「短いセンテンスで話す」と
「三段階話法で話す」を学習テーマに、1日と15日の午前
10時から富山県教育文化会館5階の会議室で開きます。
関心のある方の入会をお持ちしています。

2014年5月1日木曜日

宮本慎也著「意識力」に学ぶ

元プロ野球選手の宮本慎也さんの「意識力」を読みました。
日々「意識」することの大切さを、現役時代のさまざまな
経験から具体的に説いています。
宮本さんは、ヤクルトスワローズのリーダーとしてチームを
三度の日本一に導き、アテネ五輪などで日本代表チームの
キャプテンを務めた名選手でした。19年間のプロ野球人生
を支えた心の持ち方について「仕事としての野球に取り組む
中で心掛けていたのは、意識を高く持ち続けることだった。
練習でのちょっとした意識の違いがプレーを変える。もっと
言えば、日常生活の中での意識が、試合中のプレーに影響
することだってある。」、「凡打が続いたり、エラーをしたりと、
結果が出ない時に心掛けていたのは『できることをきちんと
やる』ということだった。」と書いています。
できることをきちんとやる・・・簡単にできそうで、意外とできて
いないことが多いものです。宮本さんは、基本に立ち返ること
が大切だと言っています。野球ならば、元気に声を出すこと、
守備では味方のカバーリングを欠かさないこと、攻守交代を
スピーディーに行うことなど、誰にでもできることを本気で取り
組むことが大切だというのです。
何事にも通じる心得です。話し方についても、声の出し方や
言葉の選び方、話の筋の立て方などで、日頃から意識して
押さえておくべき基本があります。そしてそれは、本気で取り
組めば、誰にでもできる上達の秘訣なのです。
宮本さんは、「意識と準備は似ている。」「自分でコントロール
できるのはプロセスだけである。結局どれだけ正しい準備が
できるか、どんな意識で取り組んだのか、それこそが大切な
のだ。」とも力説しています。ボールを捕る瞬間、打つ瞬間は
無意識にならざるを得ない。その無意識の瞬間を決めるのは、
それまでの意識の積み重ねで、意識を重ねることで無意識に
動けるようになる。意識ひとつで結果は変わる。考えて練習し、
体に覚え込ませていくことが大切だというのです。
話し方においても、意識を積み重ねて無意識にできるように
なる要素があるように思います。野球の場合のように、「体に
覚え込ませていく」感覚と訓練があるように思います。本番に
備えて、つねに基本を意識し、繰り返し練習することが、上達
への最善の道なのだろうと思います。
5月の鞍田朝夫「話し方教室」は、「簡潔に話す」「ひとつだけ
を話す」を学習テーマに、4日と18日の午前10時から富山県
教育文化会館504号室で開きます。