2015年2月1日日曜日

知らないことは・・・

間もなく春闘のシーズンです。春闘と言えば、一年ほど前に
新聞のコラムで取り上げていたアナウンサーの読み間違い、
誤読についての記事を思い出します。
若いアナウンサーがニュースで「春闘」を「ハルトウ」と読んで
いたということでした。
コラムでは「高度経済成長期には、労働組合が足並みを揃え
賃上げや労働条件改善等を経営側に求めていたが、近年は、
長引く不況から雇用維持が優先され、横並びの春闘方式が
見直されているようなので、春闘を知らない世代が出てきても
仕方がない。ただし、一般人ならともかく、正確な言語表現を
すべきアナウンサーが知らないでは済まされまい」と、苦言を
呈していました。同感です。
アナウンサーの現役だった頃、ニュースでの誤読がしばしば
問題になりました。誤読の原因は、知らないことを調べもせず、
誰にも聞きもせず、ただただ漫然と読んでいることにあります。
「春闘」を「ハルトウ」と読むということは、「春闘」という言葉を
知らないということです。知らないことは調べるべきです。人に
聞くべきです。
言葉に限らず、知らないことは誰にでもあります。問題なのは、
知らないことをそのままにしておくことです。日常生活の中で、
知らないことに遭遇しながらそのまま遣り過ごしていることが
多々あります。知らないという自覚と、それを調べてみる努力、
人に聞いてみる謙虚さが大切なのではないでしょうか。
件のコラムは「一字一句の表現が問われる立場だから、他人
事とは思われない。人のふり見て我がふり直せと肝に銘じて
いる」と結んでいました。元アナウンサーとして、話し方教室の
講師として、”他山の石”としたいコラムでした。
2月の鞍田朝夫「話し方教室」は、今日1日と15日に開きます。
学習のテーマは、「起承転結で話す」と「5W1Hで話す」です。
午前10時から富山県教育文化会館5階会議室で開講します。
関心のある方はぜひ教室をご見学ください。お待ちしています。
事前に、076-431-3248にお電話いただければ幸いです。