2022年3月1日火曜日

藤井聡太五冠の語彙力

先月行なわれた将棋の王将戦で藤井聡太竜王が勝利し史上最年少の五冠を達成しました。 将棋界初の快挙ということもさることながら、翌日の記者会見での藤井五冠の言葉が話題になりました。 「森林限界」という言葉です。 ▼記者から「富士山で例えれば何合目を登っているイメージか」と問われ、「将棋は本当に奥が深いゲーム。 どこが頂上か全く見えないので、森林限界の手前というか、まだまだ上の方には行けていない」と答えたということです。 ▼「森林限界」とは、大辞林によれば「高緯度地方や高山において森林が生育し得る限界線」のことだそうです。 19歳にしてこの語彙力、咄嗟の言い回しに感嘆の声があがったということです。 ▼藤井五冠は、これまでも大人顔負けの語彙力でたびたび周囲を驚かせてきました。 デビュー後11連勝を決め「自分の実力からすると“望外”」、18連勝して「序中盤は”茫洋”としていて…」 20連勝を達成し「“僥倖”としか言いようがない」等々、とても10代とは思えない多彩な語彙力を披露してきました。 ▼明治大学教授の齋藤孝さんは、著書の”語彙力こそが教養である”の中で、語彙力をアップするには名著が近道だと言っています。 つまり、署名な作家の作品を愛読することが語彙力を鍛える手っ取り早い手段だというわけです。 ▼藤井五冠の語彙力は、小学生時代からの読書量によるものだろうと言われています。 「森林限界」という言葉も、大の地理好きだそうだから、関連の書物を読んで独りでに身につ付いた語彙力なのでしょう。 ▼さて、3月の鞍田朝夫「話し方教室」は、6日と20日に開講します。 午前10時から12時まで富山県民会館608号室で開きます。 学習テーマは、6日が「話し読み練習法で話す」、20日が「ネタを集めて話す」です。 入会を検討される方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。