2023年6月1日木曜日
緊張感の中で
6月です。先月の大相撲夏場所の昂奮が蘇ります。わが朝乃山の全15日間をテレビ桟敷でドキドキしながら楽しみました。
取組後の朝乃山の談話から緊張感の中で事にあたる時の処方を感じ取りました。それは、上がらないで話すことにも通じる処方と同じです。
▼緊張して上がるとは、失敗することへの不安から普段の落ち着きを無くした状態のことです。
人前で何かをする時には、結果に対する防衛本能が働き緊張するものです。元大関の朝乃山にしてそうなのでしょう。
▼初日、千代翔馬戦。「緊張感はあったが、しっかり踏み込んで寄り切れた」と、緊張感を自覚しつつ「前に出る」自分の相撲が取れた朝乃山。
人前で話す時も、誰でも多かれ少なかれ緊張するものです。問題は、緊張している自分を意識しつつ言いたいことをちゃんと言えるかどうかです。
▼8日目、北青鵬には攻め急ぐ悪い癖が出て初黒星。「勝ち越しが頭の隅にあり、欲が出たのかもしれない」と、反省しきりだった朝乃山。
話し方でも、「いいところを見せたい」という心が過度の緊張感を生むものです。
緊張しすぎて声が震えたり、頭の中が真っ白になったりする最悪の状態は避けなければなりません。
▼9日目、竜電を破って勝ち越し。「緊張感のある中で楽しく相撲を取っているつもり」と、我に返った朝乃山。
ありのままの自分で勝負することが最善策なのでしょう。話す時も、うまく話そうと過剰に意識せず、自分は自分と楽に考える割り切りが肝要なのです。
▼朝乃山の15日間は、9場所ぶりの再入幕という緊張感の中で数字だけ見れば12勝3敗という好成績でした。が、しかし、
時折見せた土俵際の詰めの甘さが気になりました。上位陣と総当りの来場所に向けて大関時代の相撲勘を取り戻す対策と努力を期待したいものです。
話し方においても、反省と事後練習が大切です。終わった後の努力は、やがて必ず生きる時が来るはずです。
▼さて、6月の鞍田朝夫「話し方教室」は、4日と18日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。
学習テーマは、4日が「絵を描くように話す」、18日が「話しかけるように話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
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