2024年1月1日月曜日

人生は邂逅

新年です。年の初めに過ぎた歳月やこの先の日々を思う時、つくづく”人生は邂逅”の感を強くします。 人との出逢いや機会との巡り逢いが人生に綾をなす不可思議をしみじみ思うのです。 米大リーグの大谷翔平選手にも様々な人生の邂逅があったことでしょう。 ▼昨年末電撃移籍したドジャースは、実は高校時代からの憧れの球団でした。 花巻東高校時代に最初に関心を示してくれたのがドジャースのスカウトだったそうです。それがメジャー挑戦を意識するきっかけになったといいます。 その後、ドジャースが正式に獲得の意思を示し、大谷選手もアメリカに渡る決意を固めていたのでした。 ▼そんな大谷選手をドラフトで強硬指名したのが北海道・日本ハムでした。そして、説得に乗り出したのが栗山英樹監督でした。 夢のメジャーに行く前に日本でやるべきことがあることを説き「新しい道つくろうぜ」と語りかけたといいます。新しい道とは二刀流への挑戦のことです。 ”二刀流の大谷”の原点は、栗山監督が指揮する日本ハムとの邂逅にあったと言えます。 ▼その日本ハムからメジャー移籍を目指した2017年も、ドジャースが熱心だったといいます。 しかし、当時、ナ・リーグに指名打者(DH)制がなく、大谷選手はDH制のあるエンゼルスを選ぶのです。 その後、右肘や左膝の手術を受け、大谷選手の二刀流に懐疑的な見方が広がる中、信じてくれたのがエンゼルスでした。 今日の”二刀流開花”の端緒は、エンゼルス入団を選択したことにあるのです。 ▼そして、大谷選手の今年は、母親が日本人で沖縄生まれの監督と1度目の手術の執刀医がチームドクターという新たな邂逅のもと、 かつて、野茂英雄投手が「トルネード投法」でメジャー進出の扉を開いたゆかりの球団で、 去年3月のWBCで火がついた「今は、勝つことが一番」という熱情でワールドシリーズ制覇を狙うことになるのです。 ▼さて、鞍田朝夫「話し方教室」は、今年も富山県民会館で従来通り開講することにしています。 「話す力」をつけるために集う受講生にとって、互いに切磋琢磨するささやかな邂逅の機会になれば幸いです。