2025年2月1日土曜日

音読でセラピー

2月です。先月中旬、元フジテレビのアナウンサー寺田理恵子さんの新刊「3分間の音読セラピー」が発売されました。音読シリーズの第4弾だそうです。 今回は、心理学の観点から太宰治や夏目漱石などの名作を音読することで心を整えることを目的に、単なる音読のススメとは一線を画す音読テキストになっています。 ▼文学によるセラピー効果について寺田さんは「本は人生の教科書。本の中に自分の心の問題を解くカギがあるのではないか。 文学作品は人間を学ぶ教科書。作品から人生を知り、人の心理を探ることができる。本を読むことは人間の心理を読むこと。掲載の音読作品は人間の”心”をテーマに選んだ。」と巻頭に書いています。 ▼セラピーとは、薬などを用いずに人が本来持っている力で治す療法を言います。 寺田さんは、家族を亡くし身も心もボロボロだった時に毎日の音読で体調を回復し思考もポジティブになったという自身の経験から音読にセラピー効果があることを実感し、 音読による心の癒し方や心の療法を伝えたいと思って書いたと、このたびの出版のいきさつをラジオで語っていました。 ▼寺田さんによれば、声を出すことで呼吸筋が鍛えられ呼吸が良くなる。腹式呼吸で自律神経の働きを良くしストレスの解消になる。声を出すことで声帯が鍛えられ声が良くなる。 口を動かすことで表情筋が鍛えられ表情が豊かになる。何より、文字を読んで音声に変換するという、インプットとアウトプットを同時に行うことで脳の働きが活発になり脳トレになる。 などなど、音読のセラピー効果は多岐にわたると言います。 ▼そういえば、今年の正月に大阪時代の先輩アナウンサーから貰った年賀状に「声で こころ と こころをつなげればー 今年も手をたずさえて・・・ 朗読ユニットを立ち上げて4年目、もう少し頑張ります」とありました。 音読でセラピーを目指して続けている活動なのでしょう。先輩ながら、なお意気軒高な姿勢に敬服するばかりです。