2011年11月1日火曜日

11月の話し方教室

富山県民会館で開催している鞍田朝夫「話し方教室」、
11月は、6日と20日の日曜日午前10時から開きます。
学習テーマは、6日が「わかりやすい表現で話す」、
20日が「正しい敬語で話す」です。
スピーチや挨拶を頼まれると、ついつい力が入って、
格調高い話にしたいと思うあまり、結果的に難しい漢語を
多用した分かりにくい話になってしまうことがあります。
今年の文化勲章を受章する小説家の丸谷才一さんは、著書の
「桜もさよならも日本語」の中で、話し上手を育てるうえで
大切なのが言葉選びで、相手がよく知らない(さらに自分でも
意味がはっきりしない)難しい言葉や誤解の余地がある言葉を
避けることだ、と書いています。これだけで話しの質がずいぶん
上がるし、相手にもよく通じるようになる、とも言っています。
漢語は、表意文字としての説得力と格調はあるかも知れませんが、
話し言葉として使いすぎると、聞き手に意味が伝わらない曖昧な
話になりかねません。難しい漢語は、噛み砕いて話すように
することが大切です。
一方、正しい敬語表現は、社会人として身につけておくべき
大切なマナーです。しかし、おかしな表現が横行しています。
尊敬語と謙譲語の混同や美化語の「お」と「ご」の誤用、
二重敬語や「さ」いれ言葉など、間違った敬語表現を日頃
ずいぶん耳にします。また、敬語の使いすぎも避けなければ
なりません。かえって嫌味で誠意の伝わらない結果になって
しまうことがあります。
丸谷さんは「日本人は、欺瞞的低姿勢の語法を少し慎んだ
ほうがいいと思う」と前述の著書で苦言を呈しています。

6日の鞍田朝夫「話し方教室」では、漢語と和語について、
20日には、間違いやすい敬語表現について考えます。
関心のある方は、ぜひ教室を覗いてみて下さい。
教室の概要は、富山県民会館ホームページに添付してある
要項をごらん下さい。

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