最近、政治家の口から「緊張感」という言葉を聞くことが多いように
思います。例えば野田総理・・問責閣僚の処遇を質されて「緊張感
を持って職責を果してもらう」、大阪市の橋下市長・・入れ墨職員の
現状に「公務員としての緊張感が足りない」などです。
問責閣僚を含む内閣改造が取りざたされています。近いうちに
野田総理は、またまた交代閣僚に「緊張感」を求めることでしょう。
いろいろな局面で緊張感が希薄になっているのかもしれません。
政治に限らず、事に当たっては緊張感が必要なのだと思います。
緊張感がないことは、決していいことではないのだと思います。
しかし一方で、乗り越えなければならない緊張感があります。
いい結果を出すために克服しなければならない緊張感もあります。
イチローや石川遼・・プロといえど緊張しているに違いありません。
にも拘わらず、鮮やかなヒットを放ち、ナイスショットを決める・・・
だからプロなのです。一流なのです。
人前で何かをする時、結果に対する使命感と不安感から緊張が
高まるのは極めて自然なことです。そして、緊張感があるからこそ、
事が正しく行われ、人を感動させる結果になるのだとも言えます。
その意味では、何かにつけ”ほどよい緊張感”は必要なのでしょう。
人前で話す時も同じです。”ほどよい緊張感”が必要です。
普段の会話と人前で話す時との大きな違いは、聞き手から受ける
プレッシャーです。そのプレッシャーにより誰でも緊張するのです。
友達との会話や家族との談話とは違う緊張感が、改まった場所で
話す時には必ずあります。しかし、過度の緊張感は乗り越えて、
上がった状態は克服しなければなりません。
一方で、まったく緊張感のない話しぶりは、決して褒められたもの
ではありません。時には、礼を失することさえあるのです。
”凛として整然”、”緊張感と安定感”を旨としたいものです。
6月になりました。結婚披露宴や会合が多いシーズンです。
スピーチや挨拶を頼まれて腐心している人もいることでしょう。
”ほどよい緊張感”を持って話すにはどうしたらいいのでしょうか。
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「上がらないで話す」がテーマです。
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