2013年5月1日水曜日

音読するということ

「読み書きそろばん」は、幕末期以降の初等教育の基本でした。
ここで言う「読み」とは、声に出して読むこと、音読することを意味
しています。江戸時代の寺子屋では、論語などの漢文を大きな
声で素読することが子供達の日課でした。素読、つまり、文章の
意味を気にせず暗誦できるようになるまで何度も何度も繰り返し
音読することが、武家の子弟の毎日の勉強だったのです。
かつては、小学校の国語の授業も音読が中心でした。ところが、
「大きな声で読むだけでは勉強ではない」という考え方からか、
国語の授業から音読する習慣が消えかけていた時期があった
ようです。しかし、最近はまた音読が見直されています。
声に出して読むということは、カラダを使って文章を咀嚼すると
いうことです。スポーツの世界でも「カラダで覚えろ」を合言葉に
基礎練習が繰り返し行われることがあります。音読することも、
お腹から声を出しているという実感、声に出して何かを読んで
いるという実感、この実感がとても大切なのです。
音読することは、話す力をつけるのにとても有効な方法です。
音読することで、日本語のカタチが身につきます。整然と書か
れた文章を声に出して読むことは、人前できちんと話すことに
繋がっていきます。音読は、上手な話し方の第一歩なのです。
私は、受講生に新聞や週刊誌を音読するよう勧めています。
発声練習になります。情報収集にもなります。一石二鳥です。
鞍田朝夫「話し方教室」ではまた、毎回音読の実践訓練として
滑舌練習などに取り組んでもらっています。
音読するということは、言葉を意識することです。文字に血を
通わせ、カラダを使ってその意味を取ることなのです。
あなたも教室に参加して音読の習慣を身につけませんか。
関心のある方は、ぜひ教室を覗いてみてください。
5月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日が「上がらないで話す」、
19日が「話しかけるように話す」をテーマに、富山県民会館の
608号室で午前10時から12時まで開講します。
関心のある方は、ぜひ教室を覗いてみてください。




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