「人は辞書という舟で広大な言葉の海を渡り、自分の気持を
的確に表す言葉を探している。誰かと繋がりたくて・・・」という
主旨のことを、映画「舟を編む」の中で、辞書の編集に人生を
捧げ熱い情熱を傾ける老国語学者が言っていました。
最もふさわしい言葉で、正確に、思いを誰かに届けるために
私たちは暗い海を光を探して彷徨っているのかもしれません。
確かに、自分の思いをうまく言葉にできなくてもどかしい思い
をすることがあります。言いたいことを言うのに最適な言葉が
出てこなくて閉口することがあります。
使える言葉を増やすしかありません。日々増やす努力をする
しかありません。表現語彙が豊かであれば、感情や思考など
の微妙なニュアンスをうまく伝えることができます。話し手と
聞き手とが同じ認識を共有することになります。
では、使える言葉を増やすにはどうするか・・・
辞書を片手に読書することが一番の早道なのでしょうね。
本を読んでいると、自分がこれまで使ったことのない言葉に
遭遇することが度々あります。それらの言葉の意味を辞書で
しっかり調べ正しく理解して、忘れないうちに自分でも使って
みる、それがもっとも着実な道なのだろうと思います。新聞や
雑誌なども、使える言葉を増やすという明確な目標を持って
調べながら読むという努力が大切なのではないでしょうか。
使える言葉が増えると、話に広がりと奥深さが出てきます。
鞍田朝夫「話し方教室」では、毎回、スピーチの実践練習を
してもらっています。読書で知った言葉を人前で使ってみる
訓練機会にして貰えれば何よりです。
10月は、「話材を整理して話す」「話し読み練習法で話す」を
学習テーマに開講します。6日と20日の午前10時から富山
県民会館608号室で開きます。
関心のある方は、ぜひご見学ください。お持ちしています。