ある日のラジオのニュース・・・「デートで山手線をたびたび
使ったという20代のカップルが、思い出の山手線の車内で
結婚式を開きました。」開きました?・・・間違いではないの
でしょうが、なんだか違和感を覚えます。
そもそも、結婚式は挙げるものです。ですから、この場合は、
「・・・結婚式を挙げました。」が妥当なのではないでしょうか。
もっとも、これはニュース報道なので、「20代のカップルの
結婚式が、思い出の山手線の車内で行われました。」という
客観的な言い方が最適なのではないかとも思います。
この他にも、放送を聞いていて少し違和感を覚えたのが、
「ニュースをお送りします。」「番組をお伝えします。」という
アナウンサーの言い方です。・・・ニュースは、お送りすると
言うより伝えるもの、番組は、お伝えすると言うよりお送り
するもの、ですよね。また、ある日のニュースのスポーツ
コーナーで、サッカーの試合結果を伝えるキャスターが
「ゴールを上げました。」?・・・上げるのは得点、ゴールは
決めるもの、ですよね。
これらの私の違和感は、あまりに神経質だと思われるかも
しれませんが、昨今、放送に限らず日常のいろんな場面で、
語感やニュアンスに無頓着な言い方が多いように感じます。
瞬時の言葉選びは難しいものです。だからこそ、日頃から
言葉選びには神経質でいたいものです。語感を大切にし、
適切な言い方を心掛けたいものです。
鞍田朝夫「話し方教室」では、毎回、スピーチの実践練習を
してもらっています。”神経質な言葉選び”の訓練機会として
臨んでもらえれば何よりです。
11月は「短いセンテンスで話す」「わかりやすい表現で話す」
を学習テーマに開講します。3日と17日の午前10時から
富山県民会館608号室で開きます。
関心のある方は、ぜひご見学ください。お待ちしています。