表題の言葉は、俳優の渡辺謙さんが昨年末のTBS系のテレビ番組
「サワコの朝」で、米ブロードウェーのミュージカル「王様と私」に主演
したときの感想を聞かれて答えていた述懐です。達成感の先で心底
実感した安堵と自信の吐露だったのだろうと思います。
渡辺謙さんといえば、「ラストサムライ」や「バットマン ビギンズ」「イン
セプション」などのハリウッド映画で特異の存在感を示しアメリカでも
広く知られている俳優です。その彼にとって、初めて挑む英語のみの
ミュージカル、身体をはった3時間の舞台公演は大変だったようです。
番組では、”帰国”が頭をよぎったこともあったと重圧と苦悩の日々を
振り返っていました。
渡辺謙さんに急性骨髄性白血病で生死の淵を彷徨った辛い過去が
あることは周知の通りです。「王様と私」でも辛い日々がありました。
好評だった一昨年の初演に続いて復活公演に再出演した去年は、
胃がんが見つかり手術して僅か1ヶ月という大きな不安を抱えての
舞台だったということです。
表題の吐露は、辛い試練を乗り越え事を為し得た自分への労いと
今後の俳優人生への確かな手応えの素直な表現だったのでしょう。
今後がますます楽しみです。
一方、30歳6ヶ月の”遅咲きの横綱誕生”という稀勢の里の報道に、
諦めず鍛えに鍛えてようやく最高位に辿り着いた稀勢の里の心境と
前述の渡辺謙さんの思いとが、期せずして脳裏を重なりよぎります。
稀勢の里にも、横綱昇進を目前にしながら振るわず苦悩することが
幾度となくあったと想像します。苦節15年、宿願が叶った昇進です。
苦境を乗り越え望みの結果を出したことで、稀勢の里の中の何かが
変わったように見えます。「まだ強くなると思うので・・・」と、客観的に
昇進後の自分を分析していたのが印象的でした。頼もしい限りです。
初優勝と横綱昇進の実現が確かで新たな手応えとなったのでしょう。
来場所の活躍が楽しみです。
さて、2月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日の日曜日に開講
します。いずれも午前10時から12時まで富山県民会館608号室で
開きます。5日が「ネタを集めて話す」、19日が「エピソードで話す」が
学習テーマです。入会前に見学を希望される方を随時受け付けます。
事前に☎076-431-3248にご連絡いただければ幸いです。
0 件のコメント:
コメントを投稿