2017年12月1日金曜日

音感を取り戻す

最近よくカラオケに行くようになって痛感することがあります。
音感の衰えです。若い頃に何気なく耳にし覚えている懐メロが
自分でも感心するほど音を外さず歌えるのに、新しく覚えようと
する歌がなかなかすんなり歌えず苦戦しています。歳とともに
音に対する感覚が衰えているのでしょう。歯がゆい限りです。
かつての音感を取り戻したいものです。
私が取り戻したい音感は、何か音が鳴ると「これは何音だ」と
すぐに認識できるという絶対音感のような厳密な感覚ではなく、
好きな曲を何度か練習して音程やメロディを外さずに気持よく
歌える程度の音感です。そこそこの練習で音の高低や音色を
なんとか正しく歌唱できるくらいの音感です。
私はかねがね、「アナウンサーは、歌うことが好きな方がいい。
上手な方がいい。」と思ってきました。というのは、日本語は、
音節を高く発音したり低く発音したりして言葉の意味を区別する
高低アクセントの言語で、音感が大切だからです。
アクセントには、発音の強弱による強弱アクセントと音の高低に
よる高低アクセントがあります。英語やドイツ語は強弱アクセント
です。これに対して、日本語は高低アクセントの代表的な言語
です。英語の発音に音感がまったくいらないとは思いませんが、
高低アクセントの日本語の発音には正確な音感が必要です。
とりわけ、日々標準語で話すことを仕事にするアナウンサーは、
標準語音感を身につけていることが望ましいのです。
よって、いささかこじつけかも知れませんが、「アナウンサーは、
歌が好きな方がいい。上手な方がいい。」と、考える次第です。
そして最近、とみに衰えを感じる若い頃の音感と取り戻すべく、
せっせとカラオケに通っているのです。
さて、12月の鞍田朝夫「話し方教室」は3日と17日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館608号室で開講します。
学習テーマは、3日が「5W1Hで話す」、17日が「エピソードで
話す」です。入会前の見学を受付けています。☎076-431-3248へ
事前にご連絡いただければ幸いです。