最近よくカラオケに行くようになって痛感することがあります。
音感の衰えです。若い頃に何気なく耳にし覚えている懐メロが
自分でも感心するほど音を外さず歌えるのに、新しく覚えようと
する歌がなかなかすんなり歌えず苦戦しています。歳とともに
音に対する感覚が衰えているのでしょう。歯がゆい限りです。
かつての音感を取り戻したいものです。
私が取り戻したい音感は、何か音が鳴ると「これは何音だ」と
すぐに認識できるという絶対音感のような厳密な感覚ではなく、
好きな曲を何度か練習して音程やメロディを外さずに気持よく
歌える程度の音感です。そこそこの練習で音の高低や音色を
なんとか正しく歌唱できるくらいの音感です。
私はかねがね、「アナウンサーは、歌うことが好きな方がいい。
上手な方がいい。」と思ってきました。というのは、日本語は、
音節を高く発音したり低く発音したりして言葉の意味を区別する
高低アクセントの言語で、音感が大切だからです。
アクセントには、発音の強弱による強弱アクセントと音の高低に
よる高低アクセントがあります。英語やドイツ語は強弱アクセント
です。これに対して、日本語は高低アクセントの代表的な言語
です。英語の発音に音感がまったくいらないとは思いませんが、
高低アクセントの日本語の発音には正確な音感が必要です。
とりわけ、日々標準語で話すことを仕事にするアナウンサーは、
標準語音感を身につけていることが望ましいのです。
よって、いささかこじつけかも知れませんが、「アナウンサーは、
歌が好きな方がいい。上手な方がいい。」と、考える次第です。
そして最近、とみに衰えを感じる若い頃の音感と取り戻すべく、
せっせとカラオケに通っているのです。
さて、12月の鞍田朝夫「話し方教室」は3日と17日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館608号室で開講します。
学習テーマは、3日が「5W1Hで話す」、17日が「エピソードで
話す」です。入会前の見学を受付けています。☎076-431-3248へ
事前にご連絡いただければ幸いです。
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