2023年12月1日金曜日

考えが人間を創る

12月です。先日、NHKのBS放送で「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」という映画を観ました。 イギリス初の女性首相になったサッチャーの半生を描いた映画です。 強硬な政治手腕で「鉄の女」と呼ばれつつも、妻や母としての顔もあり、知られざる孤独と苦悩があったという物語です。 2012年に公開された映画のテレビ放送でした。 ▼メリル・ストリープ演ずるサッチャーのセリフで印象に残った言葉がありました。 曰く「考えが言葉になる。その言葉が行動になる。その行動がやがて習慣になる。習慣がその人の人格になり、その人格がその人の運命になる。 考えが人間を創るのよ」・・・父の言葉だと言っていました。父から教わった人生訓なのでしょう。 ▼サッチャーは、父の影響で政治家を志すようになったと言われています。 生家は小さな食料品店でした。保守党員だった父から様々な価値観を教わったようです。彼女の強い信念は父親譲りのものだったのかもしれません。 オックスフォード大学で保守党の学生支部に入会。ここで磨いた演説の上手さが決め手となり国会議員に。そして、女性初の保守党党首、首相への上り詰めるのです。 ▼「人間は考える葦である」という言葉があります。フランスの哲学者・パスカルの名言です。 曰く「人間は自然の中では葦のように弱い存在である。しかし、人間は考えることができる。考えることこそ人間に与えられた偉大な力である」という訳です。 ▼考えが人間を創る、人間は考える葦・・・日頃、何事につけても、いろいろな機会を捉えて、考え、それを言葉にすることを習慣にしたいものです。 ▼さて、12月の鞍田朝夫「話し方教室」は、いつも通りの第1日曜日の3日と、いつもと違う第4日曜日の24日に開きます。 教室に関する問い合わせは、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年11月1日水曜日

”深さ”と”浅さ”

11月です。いよいよ錦秋の候。各地の紅葉情報に秋の深まりを感じます。 秋は、空気や風景が徐々にそれらしくなっていくという意味で、深まるという言葉が最もふさわしい季節かもしれません。 次第に深まりゆく秋の”深さ”を日に日に実感する時季ではあります。 ▼ところで、何事にも”深さ”と”浅さ”はあるものです。話にも”深さ”と”浅さ”があります。 「深い話」とはどのようなもので、話に”深さ”を出すにはどのような能力が必要なのか。 また、その能力をどう伸ばせばいいのかを詳しく解説した本があります。 ▼明治大学教授の齋藤孝さんの”いつも「話が浅い」人、なぜか「話が深い」人”という本です。今年の2月に出版されました。 齋藤教授は、これまでに上梓した”声に出して読みたい日本語”や”語彙力こそが教養である”などの著書で知られる話し方の第一人者です。 件の本も、「あの人は深い」と言われる話し方、その真髄に迫る本です。 ▼齋藤教授によれば、話に”深さ”を出すために必要なことは「展開力」と「本質把握力」、そして、「具体化力」の3つだということです。 展開力は、話が薄っぺらにならないだけの情報力と知識力を身につけ展開していく力。 本質把握力は、上っ面をなぞるだけの話にならないよう核心の部分をつかみ提示する力。 具体化力は、話が抽象的にならないための適切なエピソードを例示する力。だそうです。 ▼さらに、齋藤教授は強調します。最終的に必要なのはアウトプットする能力。 どんなに教養や知識があり、深い本質を知っていて、様々な経験やエピソードを持っていたとしても、上手に話せなければ宝の持ち腐れ。 つねに、人に話す経験を積むこと。アウトプット能力は、実際に練習しないと上達はしない。けだし、話し方の権威の至言だと思います。 ▼さて、11月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12まで開講します。 学習テーマは、5日が「話し読み練習法で話す」、19日が「筋道を立てて話す」です。入会を希望する方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年10月1日日曜日

ようやく秋めいて、下期へ

10月です。記録的な8月の猛暑と9月の残暑が名残りを留めつつ、ようやく秋めいてきました。 確かに空気が変わったように感じます。気がつけば、刈り取りを終えた稲株が青々と芽(ひつじ)を出しています。 これからは、目に見えて季節の変化が感じられるようになることでしょう。 ▼ところで、先日のNHKの番組「あさイチ」で、短歌づくりを特集していました。 ゲストの俵万智さんと一緒に短歌ライフを始めてみませんか? 日頃のトキメキやイライラも三十一文字にして人生を豊かに! 日常を短歌にするコツとは?…という内容でした。 ▼いま、短歌づくりが日常を楽しむツールとして大人気なのだそうです。 番組よれば、短歌づくりのコツは、 ①テーマを探す時、見た目、音、匂い、味など、同じ風景が違って見えた瞬間に注目すること。 ②描写する時、物の具体的な名前や数字などで共感を得るようにすること。 ③言葉を選ぶ時、心情をにじませるようにすること。…だそうです。 ▼短歌づくりのコツは、スピーチを考える時にも通じる要領だと感じました。 秋のつれづれに「さて、一首」と、思いを巡らせてみるのも一興かもしれません。スピーチ力向上に繋がりそうです。 俵万智さん曰く「言葉は誰もが持っている。誰もが使っている。その時点では、みな同じスタートラインに立っている。」 とても示唆的な言葉でした。 ▼さて、令和5年度の鞍田朝夫「話し方教室」は下期に入ります。以下、下期の学習テーマと日程をご案内しておきます。 ◎10月1日…いい切り出しと結びで話す◎10月15日…突然指名されて話す ◎11月5日…話し読み練習法で話す◎11月19日…筋道を立てて話す ◎12月3日…5W1Hで話す◎12月24日…エピソードで話す ◎1月7日…正しい敬語で話す◎1月21日…起承転結で話す ◎2月4日…話材を整理して話す◎2月18…簡潔に話す ◎3月3日…三段階話法で話す◎3月17日…アイドマで話す ▼鞍田朝夫「話し方教室」は、原則、毎月、第1日曜日と第3日曜日の午前10時から12時まで富山県民会館で開きます。 ただし、12月の教室は、第1日曜日の3日と、いつもと違う第4日曜日の24日に開講します。 入会を検討される方の事前見学を受け付けます。予め、☎076-431-3248 かEメール kurata2347@gmail.com1へご連絡いただければ幸いです。

2023年9月1日金曜日

二刀流で思うこと

9月になりました。日米ともにプロ野球はいよいよ大詰めを迎えます。 そんな中、米大リーグの大谷翔平選手のケガの報は衝撃でした。右肘靭帯損傷。今シーズンの残り試合に投手として出場することはないということです。 二刀流として異次元の活躍をしてきただけにとても残念です。 ▼ところで、二刀流とは?①両手に1本ずつの刀を持って戦う剣術の流派。宮本武蔵の二天一流が有名。 ②酒も甘いものも両方が好きなこと。また、その人。両刀づかい。③二つの物事を同時にうまく行なえること。また、その人。 などと辞典や辞書には説明されています。 ▼③に言う二刀流には、事をうまく行なうための二つの能力が求められます。少年野球や高校野球では投打の二刀流は珍しくありません。 しかし、プロの世界では専門性を追求することが良しとされ、二刀流の能力を試してみる門戸さえも充分に開かれていたとは言えません。 そんな中、野球少年そのままに、愉しく二刀流に挑み、日米で結果を見せつけ、本場の野球さえも変えてきたところに大谷選手の真骨頂があります。 ▼大谷選手の二刀流は別格として、相対する二つの物事に対し、それを上手にこなすべく挑んでみるのは意義あることだと思います。 例えば、話し方における、読むことと話すこと。リーディングとスピーキングは別の能力です。 話すように自然に読めること、読むようにきちんと話せることは、意外と難しいなのです。だからこそ、訓練してみる価値があります。 ▼話し方の勉強法のひとつに「話し読み練習法」があります。新聞や雑誌などの記事を話し言葉に直し、人に話すように読む練習法です。 繰り返し練習しているうちに話し方の基本が身につきます。 話すように読み、読むように話す訓練は、読んでよし、話してよし、言わば”二刀流の話し手”への確かな道程なのです。 ▼さて、9月の鞍田朝夫「話し方教室」は、3日と17日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、3日が「3分間で話す」、17日が「初めてのスピーチで話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年8月1日火曜日

即時描写のススメ

8月です。高校野球の夏の甲子園大会が6日に開幕します。富山からは、富山商業が9年ぶりに出場します。 17回目の夏の甲子園です。古豪復活です。久しぶりの晴れ舞台で大いに活躍してもらいたいものです。 ▼甲子園球場は、高校球児の夢の舞台です。筋書きのない球児の熱闘の感動舞台です。 私にとっても、甲子園は特別な球場です。野球の実況アナウンサーとして歩み始めた想い出の球場です。 ▼昭和49年8月1日、プロ野球の阪神VS広島戦、同10日、高校野球の高岡商業VS函館有斗戦で、野球の実況デビューしました。 この時季になると、緊張しながら本番に臨んだ駆け出しの日々が懐かしく想い出されます。 ▼野球の実況は、アナウンサーとしての私の原点です。野球の実況を通じて多くを学んできたように思います。 いつも心掛けたことは、短文を積み重ねて具体的に話すことです。選手の動きや情景のひとつひとつを短く言い切りながら短文で描写する話し方です。 ▼また、野球の実況には、正確な即時描写力が求められます。選手の一挙手一投足やスタンドの様子などを忠実に描写することが求められるのです。 故郷富山の地元局に移ってからも、県内の球児の夏をテレビラジオで伝えて来ましたが、即時描写力が維持できているかが毎年の課題でした。 ▼そこで、日頃の訓練として様々なことを試みたものです。車を運転しながらの即時描写、ウォーキングしながらの情景描写、 そして、テレビのスポーツ中継を見ながら音声を消しての模擬実況、などなどです。 ▼即時描写は、アナウンサーのトレーニングの基本です。私たちの日頃の話し方の訓練にも有効だと思います。 目に入る風景や情景を言葉にすること、その場の状況を言葉にしていくこと、即時描写は言葉に瞬発力をつけることにもなります。 ▼とにかく、具体的に話すことです。物事を漠然と眺めていても適切な言葉は出て来ません。細かい観察力を身につけることが大切です。 そして、観察した情景をそのつど具体的な言葉にしてみることです。 日頃のいろんな機会や場面を捉えて即時描写を試みてみませんか。きっと、即時描写の上達に比例して、話し方が格段に向上することでしょう。 ▼さて、8月の鞍田朝夫「話し方教室」は、6日と20日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、6日が「間を取って話す」、20日が「わかりやすい表現で話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail,comへご連絡いただければ幸いです。

2023年7月1日土曜日

ココロの元気

7月です。先月、元吉本興業マネージャーの大谷由里子さんの講演を聴きました。 「ココロの元気」がテーマでした。心を元気にするための様々な示唆に溢れた講演でした。 ▼大谷さんは、あの、横山やすしさんの元マネージャーです。 その後、宮川大助・花子さんなど、当時まだ日の当らない若手芸人を次々に売り出し「伝説のマネージャー」として名を馳せた人です。 ▼当日の講演と大谷さんの著書「元気セラピー」から、感銘共感した言葉と考え方をいくつかご紹介します。 ◎言葉は言霊。プラス言葉を使おう。使っているうちに自分が元気になる。「大変」は「大きく変わる」と書く。大きく変わるチャンスだ。 ◎行動を変えてみよう。変えられる行動は無限にある。変えた行動が考え方を変え、人間関係を変える。 ◎人と比べるより、昨日の自分と比べよう。人と比べるからしんどくなる。昨日の自分と比べるから楽しく成長できる。 などなど…人を光らせるために奔走した元マネージャーの至言だと感じました。日頃の話し方や過ごし方に生かしたい示唆だと思いました。 ▼ところで、自らを鼓舞する「ココロの元気」もあれば、他人から貰う「ココロの元気」もあります。 大谷由里子さん曰く。◎わくわくする人をいっぱいつくろう。わくわくする人がいるって、それだけで素敵なこと。そして、元気になれる。 ▼先月の米大リーグ大谷翔平選手の大活躍に元気を貰った人も多いことでしょう。現地27日の27号、28号の本塁打と7勝目。 きのう(現地29日)の日本人選手月間最多14本目の29号ツーラン。わくわくしながらTV観戦しました。 ▼今日にも、日本人初の3年連続30号の朗報があるかもしれません。 今年こそは一昨年逃したホームラン王を!2回目のMVPを!できれば三冠王も!と、期待に夢が膨らみます。 そして、もう一人わくわくする人。今月9日に開幕の大相撲名古屋場所に幕内4枚目に昇進して臨むわが朝乃山です。 上位陣に総当たりとなる今場所が正念場です。 照ノ富士に雪辱して貰いたい!できれば2回目の幕内優勝を!と、先場所同様の活躍に「ココロの元気」を貰いたいものです。 ▼さて、7月の鞍田朝夫「話し方教室」は、2日と16日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、2日が「短いセンテンスで話す」、16日が「ひとつだけを話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年6月1日木曜日

緊張感の中で

6月です。先月の大相撲夏場所の昂奮が蘇ります。わが朝乃山の全15日間をテレビ桟敷でドキドキしながら楽しみました。 取組後の朝乃山の談話から緊張感の中で事にあたる時の処方を感じ取りました。それは、上がらないで話すことにも通じる処方と同じです。 ▼緊張して上がるとは、失敗することへの不安から普段の落ち着きを無くした状態のことです。 人前で何かをする時には、結果に対する防衛本能が働き緊張するものです。元大関の朝乃山にしてそうなのでしょう。 ▼初日、千代翔馬戦。「緊張感はあったが、しっかり踏み込んで寄り切れた」と、緊張感を自覚しつつ「前に出る」自分の相撲が取れた朝乃山。 人前で話す時も、誰でも多かれ少なかれ緊張するものです。問題は、緊張している自分を意識しつつ言いたいことをちゃんと言えるかどうかです。 ▼8日目、北青鵬には攻め急ぐ悪い癖が出て初黒星。「勝ち越しが頭の隅にあり、欲が出たのかもしれない」と、反省しきりだった朝乃山。 話し方でも、「いいところを見せたい」という心が過度の緊張感を生むものです。 緊張しすぎて声が震えたり、頭の中が真っ白になったりする最悪の状態は避けなければなりません。 ▼9日目、竜電を破って勝ち越し。「緊張感のある中で楽しく相撲を取っているつもり」と、我に返った朝乃山。 ありのままの自分で勝負することが最善策なのでしょう。話す時も、うまく話そうと過剰に意識せず、自分は自分と楽に考える割り切りが肝要なのです。 ▼朝乃山の15日間は、9場所ぶりの再入幕という緊張感の中で数字だけ見れば12勝3敗という好成績でした。が、しかし、 時折見せた土俵際の詰めの甘さが気になりました。上位陣と総当りの来場所に向けて大関時代の相撲勘を取り戻す対策と努力を期待したいものです。 話し方においても、反省と事後練習が大切です。終わった後の努力は、やがて必ず生きる時が来るはずです。 ▼さて、6月の鞍田朝夫「話し方教室」は、4日と18日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、4日が「絵を描くように話す」、18日が「話しかけるように話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年5月1日月曜日

チャットGPTで思うこと

5月です。最近、チャットGPTが話題です。テレビのニュースなどで頻繁に取り上げられており、利用者が急増中だということです。 ▼チャットGPTとは、ユーザーが入力した質問に、人工知能(AI)がネット上にある膨大な関連情報を読み込んだうえ、 まるで人間のように自然な対話形式で答えてくれるサービスです。 文章の見事さや精度の高い回答が大きな話題となり、あっという間に世界中に広がり注目を集めているといいます。 ▼チャットGPTは、自然な会話だけでなく、メールを作成したり、詩や小説を書いたり、料理の献立を考えたり、作曲したりすることも可能なのだそうです。 ただ、あまりに自然な文章のため誤った内容でも気づきにくく偽情報として拡散する恐れがあったり、 著作権がある文章に表現が同じか似通っていたりして、著作権を侵害する可能性が懸念されるといいます。使う側の見抜く力がいっそう問われるのでしょう。 ▼昭和生まれの典型的なアナログ世代の身としては、こんなにもあらゆることが、AI頼み、AI任せでいいのだろうか。 便利の代償として失うものはないのだろうか。思考力の低下に繋がらないだろうか。などとついつい杞憂を抱きつつ、 地元の北日本新聞で連載中の小説「ゆうびんの父」にあった以下の件を思い出し改めて読み返しています。 ▼「房五郎は、持ちこまれた仕事は何でもやった。漢籍も写した。仏典も写した。王朝和歌の注釈書も写したし、下総かどこかの庄屋の日記を写すこともあった。 <中略>この仕事は、房五郎に些少の筆耕料をもたらした。がしかし、それより大きなものをもたらした。知識である。<中略> 写すというのは、ただ読むのとわけがちがう。目で読む以上に手で読む。知識は全身に叩き込まれ、血や肉と化す。文字どおり「身につく」のである。」 ▼便利な時代だからこそ、手で読むほどに労を厭わない「ゆうびんの父」房五郎の姿勢にこそ倣うべきことがあるように思います。 ▼さて、5月の鞍田朝夫「話し方教室」は、7日と21日に開きます。富山県民会館で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、7日が「上がらないで話す」、21日が「口癖を直して話す」です。 入会を検討される方の事前見学を受け付けます。予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年4月1日土曜日

令和5年度の学習テーマと開講日程

4月です。新年度です。ようやくいつもの春が戻ってきたように思います。行き交う人々や町の様子に活気を感じます。 取り戻しつつあるコロナ前の日常を如何に過ごすか? 年度替りを機に、何か学び直しを考えてみませんか。 ▼生涯を通して学ぶことの大切さを説いた名言があります。幕末の儒学者・佐藤一斎の言葉です。 「少にして学べば壮にして為すことあり。壮にして学べば老いて衰えず。老にして学べば死して朽ちず。」 ▼少年の時に学んでおけば、壮年になってからそれが役立ち、何事かを為すことができる。 壮年の時学んでおけば、老年になってからも気力の衰えることがない。 老年になっても学んでいれば、見識も高くなり、社会貢献もでき、死んでからも、その名の朽ちることがない。という意味です。 ▼さて、鞍田朝夫「話し方教室」は、今年度も毎月第1と第3日曜日(ただし、12月は第1と第4日曜日)の午前10時から12時まで 富山県民会館608号室で開きます。受講生同士が互いに切磋琢磨し共に学び合う機会になれば幸いです。 ▼以下、令和5年度の学習テーマと開講日程をご案内します。 ◎4月2日…明るい声で話す◎4月16日…歯切れよく話す◎5月7日…上がらないで話す◎5月21日…口癖を直して話す ◎6月4日…絵を描くように話す◎6月18日…話しかけるように話す◎7月2日…短いセンテンスで話す◎7月16日…ひとつだけを話す ◎8月6日…間を取って話す◎8月20日…わかりやすい表現で話す◎9月3日…3分間で話す◎9月17日…初めてのスピーチで話す ◎10月1日…いい切り出しと結びで話す◎10月15日…突然指名されて話す◎11月5日…話し読み練習法で話す◎11月19日…筋道を立てて話す ◎12月3日…5W1Hで話す◎12月24日…エピソードで話す◎1月7日…正しい敬語で話す◎1月21日…起承転結で話す ◎2月4日…話材を整理して話す◎2月18日…簡潔に話す◎3月3日…三段階話法で話す◎3月18日…アイドマで話す ▼入会を検討される方の事前見学を受け付けます。予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年3月1日水曜日

春はセンバツから

3月です。「春はセンバツから」という言葉があります。選抜高校野球とともに陽気が春めき万物が活気づいてくるという時候表現です。 高校球児の春到来と季節の春本番を心待ちにする期待感が伝わってきます。 ▼第95回選抜高校野球大会が18日に甲子園球場で開幕します。富山県から氷見高校が出場します。県勢初の21世紀枠で選出されました。 21世紀枠とは、地域貢献など野球以外の要素を選考条件に加え、甲子園にあと一歩というチームにチャンスを広げようという制度です。 ▼氷見高校は、地元の小中学生を集めて野球教室を開くなど地域に密着した活動に加え、チーム力の高さも評価されたようです。 昨夏の県大会で準優勝、昨秋の県大会では優勝、北信越大会でも1勝を挙げベスト8になりました。地力は充分です。 地元では甲子園での旋風を期待するムードが高まっています。 ▼旋風といえば、昭和61年の選抜大会での新湊高校の活躍が想い出されます。 1回戦は、大会NO.1左腕を擁する優勝候補の愛知の享栄に勝利。2回戦は、東の横綱の呼び声高い千葉の拓大紅稜を大逆転で撃破。 準々決勝では、波に乗る京都西にボークを誘う神がかった勝ち方で延長戦を制しベスト4。 ”ミラクル新湊”と言われました。”新湊旋風”と騒がれました。 ▼私事ながら、氷見高校は我が母校です。高校野球の原点を感じるチームです。選手はベンチ入りの定員に満たない17人、うち16人が地元出身です。 県外から有望選手をスカウトする強豪が目立つ昨今、氷見ナインには是非とも頑張って貰いたいものです。 活躍すれば話題になります。話題になれば力になります。旋風も決して夢ではありません。 昭和49年春の徳島・池田高校の”さわやかイレブン”旋風が想い起こされます。 「春はセンバツから」、例年になくワクワクする早春です。 ▼さて、3月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、5日が「わかりやすい表現で話す」、19日が「正しい敬語で話す」です。 入会を検討される方の事前見学を受け付けます。予め☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年2月1日水曜日

キムタクの真髄

2月です。先月27日から映画「レジェンド&バタフライ」が公開されています。織田信長と濃姫の生きた激動の30年間を描いた歴史大作です。 きのう、観て来ました。”強い武将の影に賢い姫あり”を地で行くような夫婦の物語を感じました。 合戦シーンが抑えられている割に、信長と濃姫の絡みや渡り合いに戦国の迫力を充分満喫しました。 ▼ところで、映画の封切りに先立って主演の木村拓哉さんが「日曜日の初耳学」というTV番組に出演し撮影の秘話などインタビューに答えていました。 その言葉の端々に、俳優としての拘りと真摯な姿勢が垣間見えて敬服しました。 ▼信長を演じるにあたっての心境を問われて、「これまで諸説、様々な信長についての話がバトンのように受け継がれてきたが、 実際にいた人を演じるので、失礼のないようにできたらいい」 ▼クランクインした時の責任感は?という問いには、「責任を感じれば感じるほど楽しくなると思うので、良いように自分の中で置き換えて燃料にしている気がする。プレッシャーも価値あるものに変えられる」 ▼意志を貫くために大切にしていることは?と質問されて、「視聴率、興業収入など、いい結果じゃなかった時に言いたい放題言って来る人がいる。 それもひっくるめて”覚悟”というか”やるからには”という幟を立ててやれば、自分だけじゃなく、スタッフや共演者も共に誇れるものになるのでは…」 ▼演じる役柄に敬意を払い、期待に応える責任感とプレッシャーを力に、やるからには本気で、結果の責任は自分がとるという覚悟で…。 俳優”キムタクの真髄”に触れた思いのインタビューでした。 そして映画は、木村拓哉さんのインタビューの言葉通りに”キムタクの真髄”が随所に感じられるものでした。 日々、事に当って、ほんの少しでも”キムタクの真髄”に倣いたいものです。 ▼さて、2月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、5日が「ネタを集めて話す」、19日が「エピソードで話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。 予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。

2023年1月1日日曜日

スポーツのチカラ

新年です。新春恒例のスポーツ中継をテレビ桟敷で観戦三昧する正月になりそうです。 スポーツ選手の活躍にチカラをもらうことがあります。ひたすら励む姿に元気をもらうことがあります。 とりわけ、試練や挫折を乗り越えて頑張る選手からは、感動とともに勇気と希望をもらうことがあります。 ▼昨年末に開かれたバドミントンの全日本総合選手権での桃田賢斗選手の優勝は感動的でした。 テレビで観戦しながら込み上げるものがありました。感激しました。元気をもらいました。 東京五輪でのまさかの一次リーグ敗退。その後の長い不調を乗り越えて掴んだ2年ぶり5回目の日本一。 強い桃田が帰ってきました。パリ五輪へ弾みをつける見事な優勝でした。 ▼桃田選手には、これまでにも大きな挫折と試練の過去があります。2年前に上梓した自著”自分を変える力”に詳述しています。 練習環境を失った東日本大震災、不祥事の発覚で出場を断念したリオ五輪、遠征先での交通事故、その後の眼の手術…。 数々の苦難に見舞われながらも自分を変えることで乗り越えてきたことを赤裸々に振り返っています。 ▼「とにかく、ぼくは強くなるために、自分を変えようと思った。そして、一日一日、そのための努力を重ねた。 だから、試練を乗り越えたというよりも、変わるきっかけを与えてもらったんだと僕は考えている。…」 ▼桃田選手の本は、謹慎中の朝乃山が、富山の後援会の人に薦められて読んだということです。 不祥事の後の地道な努力で復活したバドミントン界のエースの言葉を噛み締めたことでしょう。 ▼8日から始まる大相撲初場所。大銀杏姿で臨む再十両の土俵。好成績ならば幕内復帰の可能性があると言います。 今年中の三役返り咲きが予期されています。より強く変った朝乃山の、その復活への活躍ぶりにチカラをもらいたいものです。 ▼さて、1月の鞍田朝夫「話し方教室」は、第2日曜日の8日と第3日曜日の15日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。 学習テーマは、8日が「起承転結で話す」、15日が「5W1Hで話す」です。 入会を検討される方の事前見学を受け付けます。予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。