2024年2月1日木曜日

変わる努力、変える努力

2月です。3日が節分、4日が立春です。確かな春にはまだ程遠い日々ですが、暦の春です。 春は、新たに踏み出す季節です。そのために、変わる努力、変える努力に一念発起してみる季節かもしれません。 ▼きょう1日は、ほとんどのプロ野球チームがキャンプインする日です。 かつて、阪神タイガースの春キャンプを取材したことがあります。高知県安芸市のタイガータウンで行なわれていた時代です。 今シーズンこそは!と、変わることに、変えることに汗する選手の姿に、新米の実況アナとして大いに触発されたものです。 今年も「アレ」をめざして、阪神タイガース、沖縄でキャンプインです。 ▼変わる、変える、と言えば、NHKの元アナウンサー松平定知さんが「ラジオ深夜便」に出演し、 ニュースの文体を変えるべく腐心していた頃のことを話していました。 1974年(昭和49年)、外信部記者だった磯村尚徳さんをキャスターにNC9が登場し、記者が自分の言葉でしゃべるニュースが話題になります。 そして、記者の書いた原稿を正しい発音できれいに読むだけのアナウンサーの読みニュースが批判にさらされ変化を求められます。 そんな頃の苦労話でした。 ▼松平さんは、文体を変えるべき典型として、 例えば「来年の春に開通が予定されている本州四国連絡橋の瀬戸大橋ルートの岡山県側の玄関口・倉敷児島で工事が行なわれていた 世界で初めての2つのメガネを重ねたような4つのトンネルが一緒になった鷲羽山トンネルが、着工以来6年ぶりにきょう開通しました。」という原稿を示し、 ▼主語は鷲羽山トンネル、それを説明するのに気の遠くなるほどの修飾がある。 これを「鷲羽山トンネルがきょう開通しました。着工以来6年ぶりのことです。この鷲羽山トンネルは・・・」という情報展開をしたら誰でもわかる。 つまり、”センテンスを短く”することが大事な要素のひとつだと強調していました。 ▼ほぼ同時期に現役アナだった身として、その通り!と膝打つ話しでした。 鞍田朝夫「話し方教室」でも、“センテンスを短く”話すことを重要な学習テーマとして取り上げ、受講生に取り組んでもらっています。 ”話す力”つけるために集う受講生にとって、変わる努力、変える努力に切磋琢磨する場となっていれば幸いです。

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