2026年1月1日木曜日
「幕開け」と「幕開き」、そして「開幕」
新しい年が幕を開けました。幕を開けると言えば、昨年末に「まくあき」という愛称の投資信託を勧められました。
目論見書の「まくあき」という毛筆の標題に、アナウンサーとして駆け出しの頃に先輩から教わった「幕開け」と「幕開き」という言葉のことを思い出しました。
▼物事の始まりという意味で一般的に使われる「幕開け」は、実は「幕開き」が正しいのだというのが先輩の教示でした。
目から鱗のひと言でした。確かに、「幕が開く」の名詞形は「幕開き」が正しい語です。「幕開け」は「幕開き」から派生した語です。
それが、今では、派生形の「幕開け」の方が広く定着しているというわけです。
▼そもそも「幕開き」は、芝居や演劇で「幕が開いて芝居が始まること」を指す言葉です。そこから転じて一般に物事の始まりも言うようになりました。
本来、演劇や歌舞伎などの始まりを指すときは「幕開き」とするのが原則でした。
しかし、近年、押し並べて「幕開け」が一般化し、芸能のみならず「新時代の幕開け」など比喩的な始まりも「幕開け」が主流です。
▼「幕開け」と「幕開き」は、意味はほぼ同じで「物事の始まり」を表しましが、成り立ちや使い方にちょっと差があります。
ですから、私がアナウンサーだった頃は、芸能関係では「幕開き」を、芸能以外、一般の「開始」の意味で使う場合は「幕開け」と、意識して使い分けていたものです。
▼ところで、「開幕」という言葉があります。舞台の幕が開くことです。
そこから、観客が居るものが始まる場合、例えばスポーツの試合などについても「開幕」が使われるようになりました。
逆に言うと、観客が存在しない始まりには「開幕」という言葉は馴染まないのです。
▼件の「まくあき」という投資信託の目論見書には”新たな日本の資産運用業の「まくあき」を目指します”と謳っています。
多くの投資家が関心を寄せる舞台にしたいという思いを言葉に託したのかもしれません。
▼令和8年、今年予定されるあらゆる「幕開け」や「幕開き」、そして「開幕」に、明るい展望があり盛況を呈することを願うばかりです。
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