情景描写することは、様々な「伝える力」を駆使することです。
情景描写してみることは、「伝える力」をつけるのに有効です。
私は、アナウンサー生活のほとんどの期間、スポーツの実況
に携わってきました。大阪の朝日放送に在籍していた時には、
プロ野球の中継や甲子園の夏の高校野球の実況を経験して
きました。富山の北日本放送に移ってからは、ラジオテレビの
レギュラー番組を担当しながら、単発番組としての高校野球や
高校サッカー、少年サッカー、ゴルフ、競輪などの実況中継を
担当してきました。
スポーツの実況中継番組では正確な描写力が求められます。
目の前で行われているゲームの経過や応援の観衆の様子など
を忠実に言葉で表現できなくてはなりません。スポーツ中継は、
アナウンサーとしての様々な力を磨くのに絶好の機会でした。
読むこと、話すこと、聞くことなど、アナウンサーが備えている
べき全ての要素がスポーツの中継アナには必要なのです。
実況描写することから学んだことが随分あります。スポーツを
実況描写することは、私のアナウンサーとしての原点でした。
ロカール局では、スポーツの中継番組が頻繁にあるわけでは
ありません。描写力を維持していることが重要な課題でした。
日頃の訓練として、車を運転中によく情景描写をしたものです。
もちろん安全運転が大前提です。運転しながらの情景描写は
発声発音のチェックになりました。車の中は観察力と描写力を
鍛練するのに都合のいい空間でした。いい訓練になりました。
人前で話す時にも具体的な表現力が必要です。物事を漠然と
見ていては具体的で適切な表現はできません。鋭い観察力と
見たことを忠実に言葉で表現できる描写力が求められます。
分かりやすい具体的な言葉で情景描写することは、話し方の
原点でもあると思います。色々な機会に頭の中で「情景描写
してみる」ことをお勧めします。
11月の鞍田朝夫「話し方教室」は、「話しかけるように話す」と
「絵を描くように話す」が学習テーマです。4日と18日の日曜日
午前10時から富山県民会館608号室で開講します。
関心のある方は、ぜひ教室を覗いてみて下さい。教室の概要は
富山県民会館ホームページに掲載してある要項をご覧下さい。
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