2017年8月1日火曜日

体幹を鍛える力士に倣う

大相撲名古屋場所は、白鵬の歴代最多勝記録の更新と39回目の
優勝で幕を閉じました。相撲界では、最近、四股や摺り足、鉄砲など
の従来の典型的な準備運動に加えて、体幹トレーニングに取り組む
力士が多いそうです。白鵬が所属する宮城野部屋でも、若い力士が
稽古前に土俵脇にバスタオルを敷き、腹筋や背筋など体の中心部
を鍛えるトレーニングに汗を流しているといいます。
相撲界で体幹トレーニングの重要性が再認識されたのは、去年の
初場所で日本出身力士として10年ぶりに優勝した琴奨菊の活躍
が要因だったようです。琴奨菊が、永年のケガや不振を乗り越えて
結果を出すことができたのは、”ケトルベル”と呼ばれるヤカン型の
ダンベルを使ったトレーニングなど、体幹の強化に励んだからだと
当時ずいぶん話題になりました。
体幹とは、広い意味では胴体のことですが、狭い意味では、胴体の
深層部の4つの筋肉、つまり、横隔膜、腹横筋、多烈筋、骨盤底筋
群を指して言うのだそうです。これらの筋肉は、目に見えず動きも
わかりにくいため、いざ鍛えようとしても意識しにくい筋肉なのです。
故に、意識的な体幹トレーニングが注目されるのです。
話し方で大切なこと、とりわけ、声の出し方についても、意識的に
鍛えることが肝要な筋肉や器官があります。発声する際の、息を
送り出すための横隔膜、声帯を振動させるための咽頭筋、声帯の
振動音を体の中で反響させる共鳴腔、言葉を形成するための口の
周りの口輪筋などです。これらは、鍛えたり活性化したりする努力
を意識的にしていないとどんどん衰えてしまします。
発声や発音練習は、話し方向上の根幹です。体幹を鍛える力士に
倣って、日々地道に努力していたいものです。
8月の鞍田朝夫「話し方教室」は、6日と20日の日曜日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館の608号室で開講します。
6日は「間を取って話す」、20日は「わかりやすい表現で話す」が
学習テーマです。入会前の見学を受付けます。☎076-431-3248に
事前にご連絡いただければ幸いです。

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