1日に富山市総合体育館で行なわれた大相撲の「富山場所」
は、地元期待の朝の山が秋場所での雪辱を期す舞台だった
ようです。5月の夏場所で初優勝し、名古屋場所でも活躍が
期待されましたが,惜しくも7勝8敗で負け越してしまいました。
富山巡業では、「その悔しさを糧に熱のこもった稽古や迫力
あふれる取組みを繰り広げた。」と、地元紙が朝の山の奮闘
ぶりを伝えていました。
処で、勝負の世界では将来の飛躍に生かす意味ある負けが
あるのでしょう。朝の山の師匠の高砂親方が、自著「親方は
つらいよ」で以下のように述べています。「相撲界は力の世界
です。勝ちぬきながら何かを悟り、何かを得ていく世界です。
けれども、一番大切なのは、勝ちだけを知っていてはダメだと
いうこと。負けも知った上で、勝つことを知る。これによって、
力士は精神的に強くなっていくのでしょう。」と・・・
2年連続で学生横綱に輝きながら注目されて入った角界では
7度目の挑戦でようやく大関に昇進した、苦労の日々の実感
なのでしょう。
プロ野球の元監督・野村克也さんが座右の銘にしていた名言
を思い出しました。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議
の負けなし」という言葉です。負ける時は、負けに繋がる必然
的な要因がある。しかし、勝つ時には、どうして勝ったのかが
思い当たらない不思議な勝ちがあるものだ、というのです。
この名言は、肥前国9代平戸藩主・松浦清の言葉です。家督を
息子に譲り、松浦静山の名で執筆した剣術書にある一節です。
勝負に勝つには、負けた要因が何だったか、どうしたらそれを
無くせるかを考えていることが大切だ。勝った場合でも、負けに
繋がることをやっている可能性があり、それを見過ごしてはなら
ない、という意だといいます。
朝の山の名古屋場所での7勝と8敗は、「負けを知り、勝つこと
を知る」に余りある、かけがえのないものだったことでしょう。
さて、8月の鞍田朝夫「話し方教室」は、都合により4日は休講
しました。次回は18日に開きます。午前10時から12時まで
富山県民会館608号室で開講します。学習テーマは「三段階
話法で話す」です。関心のある方の教室の見学を歓迎します。
☎076-431-3248 又は Eメールkurata2347@gmail.comへ
予めご連絡いただければ幸いです。
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