2024年8月1日木曜日

メンタルもテクニック

8月です。パリ五輪が開催中です。連日の日本選手の活躍に歓喜しつつ、彼らのプレッシャーたるや如何ばかりかと想像しています。 特別な舞台で期待通りのパフォーマンスを見せることの難しさと彼らのメンタルコントロールの苦心を思うのです。 ▼先月、NHKのEテレの番組で車いすテニスプレーヤー国枝慎吾さんが話していた「メンタルもテクニック」という言葉が思い出されます。 国枝さんによれば、メンタルが強いとか弱いとか言うが、メンタルはもともと備わっているものではなく、「メンタルもテクニック」なのだそうです。 つまり、工夫次第でメンタルは強くできるという訳です。 ▼国枝慎吾さんは、9歳の時に骨髄ガンを発症し両足の自由を失いました。入院した病室で天井を見ながら「なんで俺だけ?」と泣いたと言います。 そんな彼にとって、車いすテニスとの出会いがその後の人生を変えるのです。 番組では、障害を乗り越え前人未踏の記録を打ち立ててきた国枝さんならではの「メンタルを鍛えるテクニック」が紹介されていました。 ▼国枝さんは、ラケットに「オレは最強だ!」と書いたシールを貼っているそうです。 きっかけは、師事したメンタルトレーナーに「世界一になるにはどうしたらいいか」と尋ねた際、 「世界一になりたい」ではなく、「世界一なんだ」と断言することから始めましょう、と言われたことだと振り返っていました。 ▼サーブする時、ダブルフォルト(サーブを2回続けて失敗すること)するかもしれないと思っていると、高い確率でダブルフォルトしてしまう。 そんな時、間を取って「オレは最強だ!」のシールを見て口に出してみる。すると、ショットの成功率があがる。と言うのです。 朝起きて「オレは最強だ!」、練習でも「オレは最強だ!」と、自分自身に言い聞かせてきたと話していました。 つまり、絶対の自信が何より大切だという訳です。 ▼その他にも、緊張は五感が研ぎ澄まされているサイン。緊張は試合の準備ができているサイン。つまり、準備万端だからこそ緊張するのだという訳です。 また、間をルーティンで埋める。例えば、サーブの前に2回、セカンドサーブの時は4回、ボールを地面につく。ルーティンは雑念を取り払うのに有効。 などなど、メンタルを鍛える独自のテクニックを説明していました。 ▼話し方でも「上がらないで話す」ことは永遠のテーマです。 緊張のあまり、声が震えたり頭の中が真っ白になって言いたいことが十分に言えなかったりすることがあります。 国枝慎吾さんの「メンタルもテクニック」に倣い、 絶対の自信を得るための周到な準備、緊張を取り払うためのルーティンの工夫など、自分なりに腐心してみたいものです。

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