2022年12月1日木曜日
人事を尽くして・・・
12月です。1年を振り返ってみる師走です。
「人事を尽くして天命を待つ」という諺があります。できることは全てやって、あとは天に任せるという意味です。
精一杯努力した上で、どんな結果になろうとも受け入れるという決意を表わす言葉として使われています。
▼結果を受け入れるという意味で感服した至言があります。スピードスケートの小平奈緒選手の言葉です。
「成し遂げることはできなかったが、自分なりにやり遂げることはできたと思います」。
2大会連続の金メダルを期待されて迎えた今年2月の北京五輪。500メートルで17位に終わった直後に吐露した心境です。
”成すこと”と”やること”を意味深長に峻別して自らを総括した清々しい真情に感銘を覚えたものです。
悔しさはあったと思います。しかし、そんな気持に折り合いを付けるだけの充実感があったのでしょう。
▼成すことができなかったという悔しい結果になってしまった点では、わが郷土の朝乃山も似たような心境だったかもしれません。
7戦全勝で文句なしに再十両昇進を決めたかった大相撲九州場所。6番相撲で不覚の黒星。
「悔しいが、切り替える」と誓って臨んだ7番相撲では万全な取り口で完勝し今年を締めくくりました。
関取復帰に望みを残したことに、さぞや安堵したことでしょう。
▼小平選手は、その後現役引退を表明し、10月に地元長野で行なわれた距離別選手権で8連覇して進化の余地を感じさせながら競技人生に終止符を打ちました。
一方、わが朝乃山は、十両に返り咲くことが昨日開かれた初場所番付編成会議で正式に決まりました。
いよいよ、大関に戻るために「人事を尽くす」日々が始まります。その先に「天命」としての横綱昇進があることを信じて精一杯の努力を期待したいものです。
▼さて、12月の鞍田朝夫「話し方教室」は、4日と18日に開きます。富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。
学習テーマは、4日が「話しかけるように話す」、18日が「絵を描くように話す」です。
入会を検討される方の見学を受け付けます。予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年11月1日火曜日
人は話し方、話し方は人
11月です。9日まで読書週間です。
「人は話し方が9割」という本がロングセラーを続けています。
私が行く書店でもずいぶん前から段積みして販売されています。
数多ある「話し方」の教則本とは一線を画した「人生の指南書」的な内容が支持されているのでしょう。
▼初版発行は3年前の令和元年9月でした。
発売当初から売れ行きが好調で、私が買って読んだ令和2年4月には18万部突破のベストセラーでした。
その後も好評で、最近は110万部を突破したということです。
▼著者は、永松茂久さん。人材育成の会社の社長です。
「一流の人材を集めるのではなく、今いる人材を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法に定評があるのだそうです。
▼巻頭に曰く。本書でお伝えする内容は、職場、家庭、友人、配偶者、恋人、コミュニティの仲間…といった身近な人達との人間関係を円滑にする方法です。
《中略》26歳の時に、3坪のたこ焼き屋から身を興した私ですが、これまでの人生で話し方で失敗した経験は数限りなくあります。
そんな私が、話し方を変えただけで人生が激変したのです。
▼表題の「人は話し方が9割」は、著者の経験則に基づく「人は話し方を変えるだけで、人生の9割が変ります」という強い信念の表現に他なりません。
▼聖書の一節に「言葉は技術にあらず、技術以前の人間。人間には言語がある。言語を持っているから人間である」という件があるそうです。
言葉は、自分の意志や考えを相手に正しく伝え説得する手段にして、話し方は、その人の生き方や人となりを映す鑑なのかもしれません。
▼安倍元総理の国葬に伴う、菅前総理の弔辞、野田元総理の追悼演説に多くの称賛の声がありました。
まさしく「人は話し方、話し方は人」なのだろうと思います。
▼さて、11月の鞍田朝夫「話し方教室」は、6日と20日開きます。
富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開講します。
学習テーマは、6日が「三段階話法で話す」、20日が「筋道を立てて話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年10月1日土曜日
実りの秋、収穫の秋、そして下期へ
10月です。稲刈りが終わった田んぼの切り株が青々としています。この切り株に生えた芽を「ひつじ」と言うのだそうです。
ひつじが萌え出た田んぼをひつじ田といい、秋の季語だそうです。「ひつぢ田に紅葉ちりかかる夕日哉」(蕪村)。
実りの秋、収穫の秋、そして、秋は深まっていきます。
▼今年のスポーツ界の実りの秋は多士済々です。
とりわけ、大相撲秋場所で37歳10カ月という最年長で優勝を果たした玉鷲関は見事でした。努力で掴んだ実りの秋でした。
いつまでも若々しい相撲を取れる秘訣を記者に聞かれて、常々「力士は体の調子より、心の調子が大事だと思う。
どれだけいい体をしていても、生き生きとした心がないと生かされない」と話していたと言います。噛み締めたい言葉です。
▼一方、我が郷土期待の朝乃山は、幕下全勝で十両復帰を目指した秋場所、まさかの1敗を喫し残念な結果に終わりました。
ところが、相撲ジャーナリストの横野レイコさんが「負けたことは復活への意味ある場所になったのでは」と語り、
早めに負けたことでプレッシャーから解放されたとみていると、千秋楽翌日の地元紙が嬉しい予見を伝えていました。
朝乃山の悔しい実りの秋は、意外にも、関取に返り咲くこと、大関に戻ること、横綱に上り詰めることへの収穫の秋になったかもしれません。
不覚の敗戦を糧に邁進して貰いたいものです。
▼さて、令和4年度の鞍田朝夫「話し方教室」は下期に入ります。以下、下期の学習テーマと日程をご案内しておきます。
◎10月9日…話材を集めて話す、◎10月16日…突然指名されて話す、
◎11月6日…三段階話法で話す、◎11月20日…筋道を立てて話す、
◎12月4日…話しかけるように話す、◎12月18日…絵を描くように話す、
◎1月8日…起承転結で話す、◎1月15日…5W1Hで話す、
◎2月5日…ネタを集めて話す、◎2月19日…エピソードで話す、
◎3月5日…わかりやすい表現で話す、◎3月19日…正しい敬語で話す、です。
▼10月の教室は、いつもと違って、第2日曜日の9日と第3日曜日の16日に開講します。
富山県民会館608号室で午前10時から12時まで開きます。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年9月1日木曜日
コロナ禍と2つの快挙
9月です。先月は、野球で1世紀ぶりの2つの快挙に接しました。
夏の高校野球で宮城の仙台育英が大会104回目にして東北勢初の優勝を飾った快挙、
米大リーグでエンゼルスの大谷翔平選手が104年ぶりに二刀流で”野球の神様”に並んだ快挙です。
▼仙台育英の須江航監督が優勝インタビューで語った言葉が反響を呼びました。
「青春ってすごく密なので、でもそういうことは全部ダメダメと言われ、活動しててもストップがかかって、
どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当に諦めないでやってくれた。」と、
大舞台で悲願を達成した選手を涙ながらに労いました。
▼歴史の扉を開けた仙台育英の優勝は、新型コロナに翻弄され、様々な制約で濃密な部活動が思うようにできないなか、
コロナ禍に備え、コロナ禍を乗り越え、諦めずにみんなで掴んだ快挙でした。
同様に苦しんだ全国の高校球児への希望のエールと言えます。
▼一方、二刀流の大谷選手が投手として今シーズン10勝目を飾り、昨シーズン逃した「2桁勝利、2桁本塁打」の快挙をついに達成しました。
”野球の神様”ベーブ・ルースの、投手で13勝、打者で11本塁打という偉業に並んだのです。
大谷選手は、なお記録更新中です。現在、投手で11勝、打者で29本塁打です。
あと1カ月余り、どこまで記録を伸ばすか楽しみです。
▼昨シーズンは、9勝、46本塁打で、惜しくも投手としての2桁に届きませんでした。
それでも、大谷選手の存在は、世界中に不安が広がっていたコロナ下での希望の光でした。
シーズン終了後に大谷選手が語った言葉が今も記憶に残ります。
「一日一日重ねるたびに足りないところが見えてくるし、まだまだうまくなれると感じさせてくれる。
やることがたくさんあることは幸せなことだ。」と、再挑戦への心境を吐露していました。
▼全試合継投でベンチ入りした18人全員を起用してコロナ禍に対峙した高校野球の指揮官と、
どこまでも謙虚で直向きにコロナ禍で沈んだ人々の心に夢と希望を与える二刀流のスーパースター、
二人の言葉を改めて噛み締めたいものです。
▼さて、9月の鞍田朝夫「話し方教室」は、4日と18日に開講します。
午前10時から12時まで富山県民会館で開きます。
学習テーマは、4日が「初めてのスピーチで話す」、18日が「言い切り出しと結びで話す」です。
入会を希望される方の事前の見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年8月1日月曜日
言葉と思考
先日、NHKのBS放送で言葉をテーマにした番組を見ました。
言葉は、人間だけが使い、私たちを人間たらしめた道具。その不思議に迫ろう。という主旨の番組でした。
▼そもそも、言葉とは、大辞林によれば、人の発する音声のまとまりで、その社会に認められた意味を持っているもの。
感情や思想が、音声または文字によって表現されたもの。言語。と説明されています。
▼番組では、言葉は単なるコミュニケーションの道具だと思っているかもしれないが、もっと大事な役割がある。というのが大テーマでした。
出演していた京都大学の藤田耕司教授によれば、言葉はコミュニケーションに役立つから進化しただけではなく、
もっと大事なこととして、われわれの豊かな思考を可能にした。というのです。言葉は思考の源泉だというわけです。
▼藤田教授は、言語の進化と起源について研究している学者です。
人間は、言葉を使って物事を考える生き物で、言葉を持ったことによって複雑な現象を単語を組み合わせて理解できるものにした。
単語と単語を組み合わせてひとつのかたまりをつくる。それに、さらに単語を組み合わせてもうひとつの大きなかたまりをつくる。
これを繰り返すことによって大きな構造をつくっていく。これを言葉の階層構造というのだそうです。
言葉の階層構造に従って、私たちは物事を考えていき、その結果、非常に豊かな思考が可能になっている。ということです。
▼つまり、人は言葉によって複雑な思考ができるようになり、他の動物とはまったく違う歩みを始めた。
文明を築くことができたのも言葉のおかげだ。というわけです。
▼では、思考とは?、大辞林には、考えること。また、その考え。とあります。
▼鞍田朝夫「話し方教室」では、毎回受講生にスピーチの練習をしてもらっています。
何を話すか、どんな言葉を組み合わせて表現するか、どんな筋道で話を展開するか…、あれやこれやとスピーチに備えて考えることは、
恰好な思考の訓練にもなっているのではと思います。
▼さて、8月の鞍田朝夫「話し方教室」は、7日と21日に開講します。
学習テーマは、7日が「話し読み練習法で話す」、21日が「整話練習法で話す」です。
入会を検討される方の事前見学を受け付けます。予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年7月1日金曜日
捲土重来を期す
7月です。大相撲名古屋場所が10日から始まります。郷土の朝乃山が6場所の出場停止処分から復帰します。
是が非でも捲土重来を期して貰いたいものです。
▼改めて、「捲土重来」とは、手元の辞典によれば、一度戦に敗れた者が再び勢いを盛り返して相手方を攻め込むことのたとえ。
転じて、一度敗れたり失敗したりした者が再び巻き返すことのたとえ。とあります。
▼朝乃山は、西三段目22枚目から巻き返しを図ります。初土俵は三段目100枚目付け出しでした。それに比べれば上位からの出直しです。
少なくとも十両までは無敗で返り咲いて貰いたい、それが元大関の意地というものです。三段目で優勝し、幕下2場所を優勝で通過すれば十両に戻れます。
そして、十両を2場所で通過すれば、来年の5月場所には再入幕できます。1年後には、幕内で優勝争いに絡んでいる雄姿を見たいものです。
▼今場所から、四股名の「朝乃山英樹」を「朝乃山広暉(ひろき)」に改めて臨むといいます。
四股名の上の部分の「朝乃山」」は、高砂部屋伝統の「朝」に故郷の「富山」、同郷の横綱「太刀山」等からとり、
下の部分の「英樹」は、富山商業高校時代の恩師で相撲部監督だった浦山英樹さん(故人)からとったことは、つとに知られているところです。
今回の改名は、出場停止中の去年8月に無念にも64歳の若さで亡くなった父・靖さんの思いを胸に本名の「広暉」で雪辱を果たしたいという強い決意なのでしょう。
▼報道によれば、朝乃山は早朝から砂まみれになりながら稽古に励み、部屋での雑用もこなしているといいます。
生来、真面目な性格なのでしょう。なのに、どうして?と、ファンとして今も口惜しい思いは残りますが、本人は真面目に真剣に猛省したことでしょう。
心機一転、親から貰った柔軟で丈夫な体と亡き父につけて貰った本名で、文字通り「捲土」のごとく猛烈な勢いで「重来」を期して貰いたいと思います。
▼さて、7月の鞍田朝夫「話し方教室」は、3日と17日に開講します。午前10時から12時まで富山県民会館608号室で開きます。
学習テーマは、3日が「3分間で話す」、17日が「ひとつだけを話す」です。入会を検討される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年6月1日水曜日
ケリをつける
コロナ禍で中止になっていた各地の祭りやイベントが3年ぶりに相次いで再開されています。
この”3年ぶり”の動きには、この辺でコロナとの闘いに一応のケリをつけコロナ禍の自粛生活を終わりにしたいという関係者の強い思いが感じられます。
▼ケリをつけるとは、大辞林によれば、「容易に決着のつかなかった物事を、何らかの結論を出して終わりにする」とあります。
俳句や和歌などで、助動詞の「けり」が文末によく使われることから、「結末を迎えることができた」という意味を持つようになり、
それが転じて現代では「何らかの決着をつける」「終わりにする」という意味になったようです。
▼ケリをつけると言えば、米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手にも昨シーズン惜しくも逃した”ベーブ・ルース”以来の「2桁勝利・2桁本塁打」と
日本選手初の本塁打王に今シーズンこそ決着をつけて貰いたいものです。
▼2桁本塁打は、一昨日のブルージェイズ戦で10号、11号と連発しすでに達成しました。
今日からのヤンキース戦でも更なる豪快弾が期待されます。去年は、6月に13本、7月に9本の固め打ちでした。
秋に向け、「2桁勝利」と「本塁打王」の朗報を待つのみです。
▼ところで、大谷選手の昨シーズンの大活躍は、パンデミックで世界中に不安が広がっていた中での希望の光でした。
ニュースやTV中継に心躍らせ、興奮し感動し、勇気と元気を貰いました。
▼大谷選手の数々の快挙は、1年目の右肘手術、2年目の左膝手術という逆境を乗り越えての結果だったことに特別な意味があります。
打たせて貰えない申告敬遠や相手投手の目の色を変えた厳しい攻めを撥ね退けての成果だったことに大きな価値があります。
▼コロナ禍を乗り越えて取り戻すコロナ前の日常、苦境を克服して達成する”野球の神様”以来の大記録、そして、夢の日本選手初の本塁打王、
それぞれにケリがつく日の到来を心から期待したいものです。
▼さて、6月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日に開講します。
午前10時から12時まで富山県民会館608号室で開きます。
学習テーマは、5日が「上がらないで話す」、19日が「口癖を直して話す」です。
入会を希望される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年5月1日日曜日
基本のキ
5月になりました。新緑が眩しい季節です。緑に囲まれてゴルフを愉しむのに一番いい時季かもしれません。
▼ところで、「基本のキ」という言葉があります。物事の初歩、初歩の初歩、手始め、という意味です。
▼ゴルフには、押さえるべき基本がたくさんあります。クラブの握り方(グリップ)、アドレス(立ち方)、スタンス(足幅)、
そして、クラブの振り方(スイング)、とりわけ、バックスイング、ダウンスイング、フォロースルーからフィニッシュ、
さらに、ドライバー、アイアン、ウエッジの打ち方などなど、それぞれ拠り所とすべき基本は多岐にわたります。
▼そんなゴルフの「基本のキ」は、体幹の捻転で打つ、つまり、ボディターンでヒットすることなのだと教わりました。
これまで、さまざまな人にアドバイスを受け、各種レッスン本やDVDなどでいろいろ学んできたつもりです。
しかし、この「基本のキ」がなかなか難しいのです。どうしても力任せに腕だけで打ってしまいがちなのです。
▼ゴルフ歴かれこれ50年。永年の試行錯誤の末、最近ようやく「基本のキ」が実感できるようになったように思います。
手前味噌ですが、スコアの良し悪しは別にして、最近は若い時よりずっと納得のゴルフができているかもしれません。
体力の衰えを自覚してようやく辿り着く「基本のキ」なのかもしれません。
▼話し方にも気をつけるべき基本がたくさんあります。
声の出し方、言葉の選び方、話の組み立て方などなど、話す力をつけるための基本が多くあります。
▼そんな話し方の基本中の基本「基本のキ」は、やはり声の出し方かもしれません。
相手に伝えたいことをちゃんと伝えるための手始めは、常にしっかりはっきり声が出るようにしておくことです。
これが、できているようで、意外に出来ていないのです。
毎日喋っているので声はちゃんと出ているように思いますが、案外しっかりはっきり出ていないことがあります。
▼話す力は、不断の努力と訓練によってのみ身につけることができる力です。
力をつける有効な一方は、文章を声に出して読むことを習慣にすることです。
声に出して読むことによって、話す力が確実に向上し話し方が格段に上達することと思います。
これまた、声の衰えを感じ改めて努める「基本のキ」なのでしょう。
▼さて、5月の鞍田朝夫「話し方教室」は、きょう1日と15日に開講します。
午前10時から12時まで富山県民会館の608号室で開きます。
学習テーマは、1日が「簡潔に話す」、15日が「短いセンテンスで話す」です。
入会を希望される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail,comへご連絡いただければ幸いです。
2022年4月1日金曜日
令和4年度の学習テーマと開催日程
4月です。春本番を迎えました。ところで、春らしくなることを「春めく」と言います。
「めく」は、言葉の後ろについて【~の状態になる、~らしく見える】という意味に使われます。
【現れる、やってくる】という意味の古語の「見来(みえく)」が変化したと言われます。
春は、梅や桜が咲いたり草木が芽吹いたりと、季節の移ろいが目に見えて変化します。
多くの人が最も待ち望んで迎えるシーズンかもしれません。
コロナ禍はまだ収まってはいませんが、気分一新、新たな春を踏み出したいものです。
▼さて、鞍田朝夫「話し方教室」は、余程のことがないかぎり、新年度も例年通りの要領で開講することにしています。
以下に、令和4年度の学習テーマと開講日程をご案内します。
開講日は、毎月第1と第3日曜日ですが、10月と来年1月は、第2と第3日曜日です。
◎4月3日…明るい声で話す◎4月17日…歯切れよく話す
◎5月1日…簡潔に話す◎5月15日…短いセンテンスで話す
◎6月5日…上がらないで話す◎6月19日…口癖を直して話す
◎7月3日…3分間で話す◎7月17日…ひとつだけを話す
◎8月7日…話し読み練習法で話す◎8月21日…整話練習法で話す
◎9月4日…初めてのスピーチで話す◎9月18日…いい切り出しと結びで話す
◎10月9日…話材を整理して話す◎10月16日…突然指名されて話す
◎11月6日…三段階話法で話す◎11月20日…筋道を立てて話す
◎12月4日…話しかけるように話す◎12月18日…絵を描くように話す
◎1月8日…起承転結で話す◎1月15日…5W1Hで話す
◎2月5日…ネタを集めて話す◎2月19日…エピソードで話す
◎3月5日…わかりやすい表現で話す◎3月19日…正しい敬語で話す
▼4月の教室は、3日と17日に開きます。
午前10時から12時まで富山県民会館の608号室で開講します。
学習テーマは、3日が「明るい声で話す」、17日が「歯切れよく話す」です。
入会を希望される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年3月1日火曜日
藤井聡太五冠の語彙力
先月行なわれた将棋の王将戦で藤井聡太竜王が勝利し史上最年少の五冠を達成しました。
将棋界初の快挙ということもさることながら、翌日の記者会見での藤井五冠の言葉が話題になりました。
「森林限界」という言葉です。
▼記者から「富士山で例えれば何合目を登っているイメージか」と問われ、「将棋は本当に奥が深いゲーム。
どこが頂上か全く見えないので、森林限界の手前というか、まだまだ上の方には行けていない」と答えたということです。
▼「森林限界」とは、大辞林によれば「高緯度地方や高山において森林が生育し得る限界線」のことだそうです。
19歳にしてこの語彙力、咄嗟の言い回しに感嘆の声があがったということです。
▼藤井五冠は、これまでも大人顔負けの語彙力でたびたび周囲を驚かせてきました。
デビュー後11連勝を決め「自分の実力からすると“望外”」、18連勝して「序中盤は”茫洋”としていて…」
20連勝を達成し「“僥倖”としか言いようがない」等々、とても10代とは思えない多彩な語彙力を披露してきました。
▼明治大学教授の齋藤孝さんは、著書の”語彙力こそが教養である”の中で、語彙力をアップするには名著が近道だと言っています。
つまり、署名な作家の作品を愛読することが語彙力を鍛える手っ取り早い手段だというわけです。
▼藤井五冠の語彙力は、小学生時代からの読書量によるものだろうと言われています。
「森林限界」という言葉も、大の地理好きだそうだから、関連の書物を読んで独りでに身につ付いた語彙力なのでしょう。
▼さて、3月の鞍田朝夫「話し方教室」は、6日と20日に開講します。
午前10時から12時まで富山県民会館608号室で開きます。
学習テーマは、6日が「話し読み練習法で話す」、20日が「ネタを集めて話す」です。
入会を検討される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か Eメールkurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年2月1日火曜日
「14日間」の読み方
コロナ感染者の濃厚接触者の待機期間が7日間に短縮されました。変異株オミクロン株の感染急拡大を受けて
先月14日に10日間に短縮されたばかりです。社会経済活動を維持するための再度の見直しだそうです。
今後の感染状況によっては更に短縮されることもあり得るということです。一日も早い感染のピークアウトを願うばかりです。
▼ところで、濃厚接触者の待機期間はもともと14日間でした。この「14日間」をあなたはどう読んでいますか?
▼ほとんどの人は「ジューヨッカカン」だと思います。私もその昔は「ジューヨッカカン」でした。
ところが、アナウンサーを目指して高校時代に使っていた教材”NHKアナウンス読本”の練習用のニュース原稿には、
「14日間」が「ジューヨンニチカン」と読み方が表記されていました。
数詞の深奥に触れたようで”目から鱗”の感慨を覚えたのを想い出します。今から50年以上も前のことです。
以来、意識して14日間を「ジューヨンニチカン」」と読んできました。
▼確かに、期間を数える時、12日間は「ジューフツカカン」ではなく「ジューニニチカン」、
13日間は「ジューミッカカン」ではなく「ジューサンニチカン」なのですから、
14日間を「ジューヨッカカン」ではなく「ジューヨンニチカン」と読むのが理に適っているのかもしれません。
▼一方、カレンダーでは、14日と24日が「ジューヨッカ」「ニジューヨッカ」という漢語+和語の異例な読み方になっており、
そのまま「カン」をつけて期間を数えるのが自然なようにも思います。
日付で馴染みの14日と24日に限って言えば、その方がむしろ違和感がないかもしれません。
▼いずれにしても厳密な決まりがあるわけではなさそうです。ですが、私はアナウンサーの現役時代、
14日間、24日間はもちろん、31日以降の34日間、44日間、54日間・・・も押し並べて、
期間を数える時の不文律と容受し「☓☓ヨンニチカン」と読んできました。
僭越ながら、ニュースなどで「☓☓ヨンニチカン」と読んでいるアナウンサーがいると、
数字や数詞に対するこだわりの姿勢が感じられ、ついつい親近感を抱いてしまいます。
▼さて、2月の鞍田朝夫「話し方教室」は、今のところ、6日と20日に開講する予定です。
午前10時から12時まで富山県民会館で開きます。学習テーマは、6日が「エピソードで話す」 20日が「正しい敬語で話す」です。
入会を希望される方の見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comへご連絡いただければ幸いです。
2022年1月1日土曜日
一陽来復を願う
新型コロナの変異株「オミクロン株」の感染急拡大が警戒される中、新年を迎えました。
コロナ禍で迎える2度目の正月です。今月15日には、国内で初めてコロナ感染者が確認されてから
まる2年になります。コロナとの闘いは、いよいよ正念場の3年目です。
コロナ禍の終息を願って、友人や知人に宛てた年賀状に「一陽来復を願う」と書き添えました。
▼辞書によれば、一陽来復とは、冬が終わって春が来ること、転じて、悪いことがしばらく続いた後に
良いことが起こるということを意味する語。もともとは、陰暦10月または冬至の別名。とあります。
▼そもそも、占いの方法のひとつ易学では、あらゆるものが陰と陽の2つの要素からなると考え、
物体も概念も時間の流れも陰と陽の移り変わりによって表現されています。
そして、陰暦10月や冬至の頃は1年のうちで最も陰の気が強くなる時期であり、
この時期を過ぎると再び陽の気が強くなっていく転換点だと考えられているのです。
よって、陰暦10月または冬至を指して”一陽来復”と呼ぶというわけです。
▼旧暦の10月、冬至の頃を過ぎると、厳しい寒さが徐々に暖かくなる傾向に転じていくようになります。
その意味で、辛い時期が去り良い方向に転じることを喩えて”一陽来復”と言うのです。
▼一陽来復には、時間の流れの中で自然に良い方向に向かうという意味合いが込められているように思います。
コロナ禍も3年目。そろそろ今年は、いや、今年こそ、終息への転換点であってほしいと願うばかりです。
▼鞍田朝夫「話し方教室」は、今年も原則、第1日曜日と第3日曜日に開講することにしていますが、
1月は、第2日曜日の9日と第3日曜日の16日に開きます。午前10時から12時まで富山県民会館で開講する予定です。
学習テーマは、9日が「起承転結で話す」、16日が「5W1Hで話す」です。
入会を希望される方の事前見学を受け付けます。
予め、☎076-431-3248 か kurata2347@gmail.comにご連絡いただければ幸いです。
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