2017年12月1日金曜日

音感を取り戻す

最近よくカラオケに行くようになって痛感することがあります。
音感の衰えです。若い頃に何気なく耳にし覚えている懐メロが
自分でも感心するほど音を外さず歌えるのに、新しく覚えようと
する歌がなかなかすんなり歌えず苦戦しています。歳とともに
音に対する感覚が衰えているのでしょう。歯がゆい限りです。
かつての音感を取り戻したいものです。
私が取り戻したい音感は、何か音が鳴ると「これは何音だ」と
すぐに認識できるという絶対音感のような厳密な感覚ではなく、
好きな曲を何度か練習して音程やメロディを外さずに気持よく
歌える程度の音感です。そこそこの練習で音の高低や音色を
なんとか正しく歌唱できるくらいの音感です。
私はかねがね、「アナウンサーは、歌うことが好きな方がいい。
上手な方がいい。」と思ってきました。というのは、日本語は、
音節を高く発音したり低く発音したりして言葉の意味を区別する
高低アクセントの言語で、音感が大切だからです。
アクセントには、発音の強弱による強弱アクセントと音の高低に
よる高低アクセントがあります。英語やドイツ語は強弱アクセント
です。これに対して、日本語は高低アクセントの代表的な言語
です。英語の発音に音感がまったくいらないとは思いませんが、
高低アクセントの日本語の発音には正確な音感が必要です。
とりわけ、日々標準語で話すことを仕事にするアナウンサーは、
標準語音感を身につけていることが望ましいのです。
よって、いささかこじつけかも知れませんが、「アナウンサーは、
歌が好きな方がいい。上手な方がいい。」と、考える次第です。
そして最近、とみに衰えを感じる若い頃の音感と取り戻すべく、
せっせとカラオケに通っているのです。
さて、12月の鞍田朝夫「話し方教室」は3日と17日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館608号室で開講します。
学習テーマは、3日が「5W1Hで話す」、17日が「エピソードで
話す」です。入会前の見学を受付けています。☎076-431-3248へ
事前にご連絡いただければ幸いです。

2017年11月1日水曜日

カラオケ効果

最近、カラオケに凝っています。「ひとりカラオケ」に嵌まって
います。カラオケで歌う目的は人それぞれにあるのでしょうが、
私の場合は、発声訓練のつもりで最近よくカラオケボックスに
足を運んでいます。
お腹から思い切り声を出して歌うと、横隔膜や腹筋を使った
腹式呼吸の訓練になります。しっかりした大きな声で歌うと、
声帯(喉)を鍛えることになります。
カラオケには、さまざまな健康効果があると言われています。
一説には、カラオケで一曲歌うと100m走ったのに相当する
運動量になるのだそうです。確かに、機種によっては、歌い
終わったあとに消費カロリーが表示され、いい運動になって
いるのだろうことを実感することがあります。
他にも、脳が活性化される、自律神経を整える、血液循環が
よくなる、内臓脂肪が燃焼される、などの効果が指摘されて
おり、ストレス発散効果、リラックス効果、ダイエット効果などが
喧伝されています。
そもそも、カラオケは、1970年代に飲食店などに再生装置が
設置され始め、酒席の余興でした。それが、80年代半ばには
コンテナを利用したカラオケボックスが登場し、90年代以降は
専用の個室を備えた専門店が主流となり、いまや老若男女が
歌うために訪れる場所になっています。私の行くカラオケ店も、
平日や週末を問わず、歌う楽しさを満喫しようとする人たちで
いつも盛況です。
意識して大きな声を出すことはいいことです。とりわけ、最近の
私には、誰にも気兼ねすることなく歌える「ひとりカラオケ」が
とても爽快な発声訓練になっています。心なしか、声の調子が
いいように思います。きっとカラオケ効果なのでしょう。
さて、11月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日に開講し
ます。午前10時から12時まで富山県民会館の608号室で
開きます。学習テーマは、5日が「話し読み練習法で話す」、
19日が「筋道を立てて話す」です。
入会前の教室見学を受付けます。事前に☎076-431-3248に
ご連絡いただければ幸いです。

2017年10月1日日曜日

改めて踏み出す

10月です。秋です。これまでの精進を振り返り、手応えを糧に
改めて踏み出す季節かもしれません。
今年2月に入会した受講生が、教室で気付いた自分の話し方
についての内省と抱負を練習スピーチで話していました。
曰く「間投詞が多いとか滑舌がよくないとかは自覚していたが、
元々、話の内容が伝われば話し方はそんなに気にすることは
ないのでは、と考えるタイプだった。しかし、この半年間を振り
返ってみると、いかに口の筋肉を使わずにしゃべっていたか、
イントネーションもいい加減にしゃべっていたか、ということを
感じている。今、人がしゃべるリズムとか間合いとかに非常に
関心を持つようになったので、これは自分にとっていいことかな、
と思っている。あと半年ぐらいすると自分がどのように変わって
いるかな、ということを考えながら、もうしばらく精進してみたい。
同僚らから、最近話し方がわかりやすくなったね、と言われる
ように頑張りたい。」ということです。あなたも、自分の話し方を
改めて見つめ直してみませんか。
鞍田朝夫の「話し方教室」は、毎月第1日曜日と第3日曜日の
午前10時から12時まで富山県民会館の608号室で開いて
います。以下、今年度の下期の学習テーマとスケジュールを
ご案内します。
10月 1日・・・いい切り出しと結びで話す
10月15日・・・突然指名されて話す
11月 5日・・・話し読み練習法で話す
11月19日・・・筋道を立てて話す
12月 3日・・・5W1Hで話す
12月17日・・・エピソードで話す
 1月 7日・・・正しい敬語で話す
 1月21日・・・起承転結で話す
 2月 4日・・・話材を整理して話す
 2月18日・・・簡潔に話す
 3月 4日・・・三段階話法で話す
 3月18日・・・アイドマで話す
関心のある方のご参加をお待ちしています。見学を歓迎します。
事前に、☎076-431-3248にご連絡いただければ幸いです。

2017年9月1日金曜日

ある受講生の練習スピーチ

かれこれ2年ぶりに教室に顔を出すようになった受講生がいます。
以下に、先月6日の彼の練習スピーチをご紹介します。
とてもいい話し方です。短文を重ねた理想的な話し方だと思います。
『おはようございます。皆さんは日頃笑っていますか?
”笑う門には福来たる”という言葉が昔からあるように、笑うと幸せが
寄って来る、健康になる、というようなことが言われています。
私は、笑いヨガを趣味にしています。ですから、日頃から笑うことを
心掛けています。でも、しかし、私はここ何ヶ月か鬱になっています。
今も進行中ですが、やはり鬱だと笑えません。朝、気分が悪いです。
朝、心が不安定です。でも笑おうとしています。朝起きて、無理やり
10分間笑います。鬱なのはおそらく、脳が、休みたい、休みたいと
思っているんですね。逆に笑うということは、脳を活性化させるという
ことなんですね。休みた~いということと、活性化した~いということ、
逆のことをやろうとしているので、笑っている最中は心が不安定に
なります。でも、笑った後5分10分すると、心も落ち着いて爽やかな
気分になったり、心がウキウキしてとてもいい気分になったりします。
最近毎日続けているのでちょっと気分もよくなってきたのかなぁ、と
感じています。
皆さんは運動されますか?
運動を毎日している人は、毎日当たり前のように運動できますが、
日頃やってない人は、体が痛くなったりします。あれと一緒で、脳も
毎日活性化させないといけないんだなぁ・・・ということを感じながら
最近は笑っています。毎日の生活の中で、笑えることは少ないん
ですが、無理やり笑うことででも幸せは寄ってくるのかなぁ・・・、と
いうようなことを感じています。』
とても示唆的ないい話でした。話の内容に個人的な機微に触れる
ところがあったのですが、本人の承諾を得てスピーチのほぼ全文を
紹介させてもらいまいした。
9月の鞍田朝夫「話し方教室」は、3日と17日の日曜日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館の608号室で開講します。
学習テーマは、3日が「3分間で話す」17日が「初めてのスピーチで
話す」です。入会前の見学を受付けます。希望を☎076-431-3248へ
ご連絡いただければ幸いです。

2017年8月1日火曜日

体幹を鍛える力士に倣う

大相撲名古屋場所は、白鵬の歴代最多勝記録の更新と39回目の
優勝で幕を閉じました。相撲界では、最近、四股や摺り足、鉄砲など
の従来の典型的な準備運動に加えて、体幹トレーニングに取り組む
力士が多いそうです。白鵬が所属する宮城野部屋でも、若い力士が
稽古前に土俵脇にバスタオルを敷き、腹筋や背筋など体の中心部
を鍛えるトレーニングに汗を流しているといいます。
相撲界で体幹トレーニングの重要性が再認識されたのは、去年の
初場所で日本出身力士として10年ぶりに優勝した琴奨菊の活躍
が要因だったようです。琴奨菊が、永年のケガや不振を乗り越えて
結果を出すことができたのは、”ケトルベル”と呼ばれるヤカン型の
ダンベルを使ったトレーニングなど、体幹の強化に励んだからだと
当時ずいぶん話題になりました。
体幹とは、広い意味では胴体のことですが、狭い意味では、胴体の
深層部の4つの筋肉、つまり、横隔膜、腹横筋、多烈筋、骨盤底筋
群を指して言うのだそうです。これらの筋肉は、目に見えず動きも
わかりにくいため、いざ鍛えようとしても意識しにくい筋肉なのです。
故に、意識的な体幹トレーニングが注目されるのです。
話し方で大切なこと、とりわけ、声の出し方についても、意識的に
鍛えることが肝要な筋肉や器官があります。発声する際の、息を
送り出すための横隔膜、声帯を振動させるための咽頭筋、声帯の
振動音を体の中で反響させる共鳴腔、言葉を形成するための口の
周りの口輪筋などです。これらは、鍛えたり活性化したりする努力
を意識的にしていないとどんどん衰えてしまします。
発声や発音練習は、話し方向上の根幹です。体幹を鍛える力士に
倣って、日々地道に努力していたいものです。
8月の鞍田朝夫「話し方教室」は、6日と20日の日曜日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館の608号室で開講します。
6日は「間を取って話す」、20日は「わかりやすい表現で話す」が
学習テーマです。入会前の見学を受付けます。☎076-431-3248に
事前にご連絡いただければ幸いです。

2017年7月1日土曜日

喉を鍛える

先日、某週刊誌が「喉を鍛えれば肺炎の予防になる」という主旨の
特集を掲載していました。それによると、年齢とともに喉の筋肉が
衰えて食べ物を飲み込む力が低下し食べ物が誤って気管に入る、
いわゆる「誤嚥性肺炎」を引き起こし、これが引き金となって肺炎を
発症し亡くなる高齢者が多いというのです。現在、肺炎が日本人の
死亡原因の3位で、肺炎で死亡した人の約90%は誤嚥性肺炎が
原因だということです。
3年前に、父が誤嚥性肺炎で緊急入院し、その後も肺炎を繰り返し、
快復することなく亡くなっているので、卑近な現実として特集記事を
読みました。父が入院中幾度となく、ゼリー状の食べ物で飲み込む
練習を指導して貰い、その度に、誤嚥による肺炎を再発して高熱に
苦しんでいたことを思い出します。
件の特集は、飲み込む力(嚥下機能)を維持するために、普段から
喉を鍛えていることが大切だというのが主題でした。
喉は、嚥下の他に、呼吸や発声という、日常生活に欠かせない3つ
の機能を担っており、普段の生活で、しっかり呼吸し、しっかり声を
出す習慣を身につけることが、喉の健康につながるということです。
つまり、発声も飲み込む力と密接な関係がある、というわけです。
嚥下の専門医によれば、声帯は咽頭(のど仏)のすぐ後ろ側にあり、
吐き出す息で振動させることによって声を出す仕組みになっており、
大きな声や高い声を出すと、咽頭の筋肉が刺激され喉の効果的な
トレーニングになるというのです。
教室で毎回行なっている「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ」の発声練習や
各行の滑舌練習、新聞のコラムの音読など、意識的に声をしっかり
はっきり出す訓練が、話し方の向上のみならず、喉の機能維持にも
役立っているのだと、特集を読んで確信した次第です。
7月の鞍田朝夫「話し方教室」は、2日と16日の日曜日に開きます。
いずれも、午前10時から富山県民会館の608号室で開講します。
テーマは、2日が「短いセンテンスで話す」、16日が「ひとつだけを
話す」です。入会前の見学を歓迎します。事前に☎076-431-3248に
ご連絡いただければ幸いです。

2017年6月1日木曜日

体で覚える

鞍田朝夫「話し方教室」では、受講生に「口の体操」に取り組んで
もらっています。声の出し方が話し方の基本だと考えるからです。
発声練習や各行の発音と滑舌練習を、毎回、教室の冒頭に全員
で行っています。
この「口の体操」に意義を見つけたという新入の受講生がいます。
曰く「フランスに留学していたことがあるが、フランス語は、主語に
よって動詞が様々に変化する。それを暗記しないとしゃべれない。
頭で覚えるのではなく体で覚えなくてはならない」と、フランス語の
習得に精出していた日々を振り返りつつ、「体で覚える」べき要諦
が日本語にもあるのを「口の体操」で再認識したというのです。
「体で覚える」と言えば、イチロー選手の深イイ話を思い出します。
去年8月、米大リーグ通算3000安打を達成した時、その軌跡を
振り返るTV番組でインタビューに答えていた意味深長な話です。
曰く「頭では打つことが難しいと判断する。でも体が、ひょっとしたら
打てるぞこの球は、と思ってしまう。よく選球眼というが、ストライク、
ボールを見分けること自体はそれほど難しいことではない。それを
打ちに行く体が要る。僕には、選球眼ではなく選球体が重要だ」と、
自らのバッティング技術を支える極意について説明していました。
選球体・・・それは、稀代の天才打者が「体で覚えた」独特の感覚
なのでしょう。
「体で覚える」とは、大辞林には、体験して身につける。体得する。
と語注されています。「体で覚える」ことは、何事につけ、努力した
者だけが実感できる成長の証なのかもしれません。故に、「体で
覚える」には、繰り返しの練習が不可欠です。継続的に練習する
断固たる決意が必要なのだろうと思います。
件の受講生は、世阿弥の「花伝書」にあるという金言を引用して、
「型に入って型から生きる、と説いている。時間がかかると思うが、
しっかり型に入りたい」と、決意と抱負を披瀝していました。
6月の鞍田朝夫「話し方教室」は、4日と18日の日曜日に開講し
ます。いずれも午前10時から富山県民会館608号室で開きます。
学習テーマは、4日が「絵を描くように話す」、18日が「話しかける
ように話す」です。入会前の見学を受付けます。☎076-431-3248へ
ご連絡いただければ幸いです。

2017年5月1日月曜日

努力と天才

フィギュアスケートの浅田真央さんが惜しまれて現役を引退しました。
先日、某女性週刊誌が、「彼女は努力できる天才でした」と銘打って、
彼女のスケート人生の秘話を特集していました。少女時代から天才
と呼ばれたが、誰よりも練習する努力の人でもあったというのです。
奇しくも、プロゴルファーの松山英樹選手を「努力できる天才」として
某週刊誌が特集していたことがあります。フェニックスオープン直後
の2月だったと思います、プレーオフを劇的に制し米ツアー4勝目を
飾った松山選手の最近の強さと素顔を紹介していました。4勝目は、
日本人選手最多記録であり、コツコツと努力を積み重ねてきた結果
だろうと評し、近いうちのメジャー初制覇を期待させる内容でした。
浅田選手、松山選手ともに、ひたすら練習することによって生来の
非凡な能力を開花させた「努力できる天才」だというわけです。
プロ野球米大リーグでメジャー通算3000安打など数々の金字塔を
打ち立て、43歳の今日も活躍中のイチロー選手もまた、不世出の
天才だと思います。しかし本人は、「僕を天才と言う人がいますが、
僕自身はそうは思いません。毎日血が滲むような練習を繰り返して
きたから、今の僕があると思っています」と言っています。
大相撲春場所で、ケガを押して出場を続け新横綱として執念の逆転
優勝を果たした稀勢の里、遅咲きの大器いよいよ本領発揮の予感が
します。その稀勢の里、中学の卒業文集に「天才は生まれつきです。
もうなれません。努力です。努力で天才に勝ちます」と、自筆の一文
を残しているといいます。
努力とは、目標を掲げ、そこに到達するために邁進することと、辞書
にはあります。幸田露伴は著書「努力論」の中で、「努力よりほかに
未来をよくするものはなく、また、努力よりほかにわれわれの過去を
美しくするものはないのである」と書いています。
数多の天才は例外なく努力家のようです。況や、凡人の私達には、
何事にも日々努力・・・これしかないのでしょう。
さて、5月の鞍田朝夫「話し方教室」は7日と21日の日曜日に開講し
ます。いずれも午前10時から富山県民会館の608号室で開きます。
テーマは、7日が「上がらないで話す」、21日が「口癖を直して話す」
です。入会前の見学を歓迎します。事前に☎076-431-3248にご連絡
いただければ幸いです。

2017年4月1日土曜日

新年度の開催要項とスケジュール

新年度です。鞍田朝夫「話し方教室」は、例年通りの要領で
開講します。
以下、平成29年度の教室の学習テーマとスケジュールを
ご案内しておきます。

4月 2日・・・・明るい声で話す
4月16日・・・・歯切れよく話す
5月 7日・・・・上がらないで話す
5月21日・・・・口癖を直して話す
6月 4日・・・・絵を描くように話す
6月18日・・・・話しかけるように話す
7月 2日・・・・短いセンテンスで話す
7月16日・・・・ひとつだけを話す
8月 6日・・・・間を取って話す
8月20日・・・・わかりやすい表現で話す
9月 3日・・・・3分間で話す
9月17日・・・・初めてのスピーチで話す
10月 1日・・・いい切り出しと結びで話す
10月15日・・・突然指名されて話す
11月 5日・・・話し読み練習法で話す
11月19日・・・筋道を立てて話す
12月 3日・・・5W1Hで話す
12月17日・・・エピソードで話す
1月 7日・・・・正しい敬語で話す
1月21日・・・・起承転結で話す
2月 4日・・・・話材を整理して話す
2月18日・・・・簡潔に話す
3月 4日・・・・三段階話法で話す
3月18日・・・・アイドマで話す

鞍田朝夫「話し方教室」は、話し方を鍛える「訓練に場」です。
毎月第1と第3日曜日の午前10時から12時までの2時間、
富山県民会館608号室で開いています。
関心のある方のご参加をお持ちしています。見学を受け付け
ます。事前に☎076-431-3248にご連絡いただければ
幸いです。

2017年3月1日水曜日

活躍の予感

いよいよ3月です。例年になく楽しみな春です。ワクワクします。
というのは、今月12日から大阪で開かれる大相撲の春場所で
新横綱の稀勢の里と新十両の石橋改め朝乃山の活躍を予感
するからです。
稀勢の里は、1月の初場所で優勝し悲願の横綱昇進を果たし、
朝乃山も、初場所で幕下全勝優勝を果たし念願の十両昇進を
決めて迎える、ともに遣り甲斐の春、3月場所です。
稀勢の里は、日本出身力士で19年ぶりに誕生した横綱として、
朝乃山も又、約20年ぶりに誕生した富山県出身の関取として、
それぞれのファンの熱い期待を一身に受けての春場所です。
横綱昇進伝達式での、あえて四字熟語を使わず「横綱の名に
恥じぬよう精進いたします」と淡々と述べた稀勢の里の口上に、
抑制的ゆえの並々ならぬ決意と覚悟を感じました。
師匠は、糖尿病と格闘しながら精進し「おしん横綱」と呼ばれた
元横綱・隆の里、故鳴戸親方です。惜しまれながら59歳で急逝
しました。師の薫陶と相撲哲学が稀勢の里の中で真摯な姿勢と
なって引き継がれているのでしょう。
一方、朝乃山の恩師は、元富山商業高校相撲部監督の故浦山
英樹さんです。初場所中に教え子の幕下優勝を見届け40歳の
若さで亡くなりました。朝乃山の四股名は恩師の名前に因んで
朝乃山英樹です。本名は石橋広暉ですから、四股名に込めた
師への強い思いを感じます。墓前に今後の飛躍と師の遺志に
報いる決意と覚悟を固く誓ったことでしょう。
稀勢の里と朝乃山には、今場所の活躍を予感させる宿命的な
巡り合わせを感じてしまうのです。だから、期待するのです。
かつて、大阪の朝日放送にいた時、御免祝いという行事に臨席
したことがあります。御免祝いとは、日本相撲協会が本場所の
開催を祝って報道関係者などを招き開く祝宴です。今春場所を
前にした御免祝いは2月15日に大阪市内で盛大に開かれたと
いうことです。大阪はさぞや盛り上がっていることでしょう。
春場所の開幕がいよいよ待たれます。心躍ります。
さて、3月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日に開きます。
いずれも午前10時から富山県民会館の608号室で開講します。
5日が「わかりやすい表現で話す」、19日が「正しい敬語で話す」
が学習テーマです。入会前の見学を受け付けています。事前に
☎076-431-3248にご連絡いただければ幸いです。

2017年2月1日水曜日

「凄いなぁ~、鍛えられるんだ、まだ俺は。」

表題の言葉は、俳優の渡辺謙さんが昨年末のTBS系のテレビ番組
「サワコの朝」で、米ブロードウェーのミュージカル「王様と私」に主演
したときの感想を聞かれて答えていた述懐です。達成感の先で心底
実感した安堵と自信の吐露だったのだろうと思います。
渡辺謙さんといえば、「ラストサムライ」や「バットマン ビギンズ」「イン
セプション」などのハリウッド映画で特異の存在感を示しアメリカでも
広く知られている俳優です。その彼にとって、初めて挑む英語のみの
ミュージカル、身体をはった3時間の舞台公演は大変だったようです。
番組では、”帰国”が頭をよぎったこともあったと重圧と苦悩の日々を
振り返っていました。
渡辺謙さんに急性骨髄性白血病で生死の淵を彷徨った辛い過去が
あることは周知の通りです。「王様と私」でも辛い日々がありました。
好評だった一昨年の初演に続いて復活公演に再出演した去年は、
胃がんが見つかり手術して僅か1ヶ月という大きな不安を抱えての
舞台だったということです。
表題の吐露は、辛い試練を乗り越え事を為し得た自分への労いと
今後の俳優人生への確かな手応えの素直な表現だったのでしょう。
今後がますます楽しみです。
一方、30歳6ヶ月の”遅咲きの横綱誕生”という稀勢の里の報道に、
諦めず鍛えに鍛えてようやく最高位に辿り着いた稀勢の里の心境と
前述の渡辺謙さんの思いとが、期せずして脳裏を重なりよぎります。
稀勢の里にも、横綱昇進を目前にしながら振るわず苦悩することが
幾度となくあったと想像します。苦節15年、宿願が叶った昇進です。
苦境を乗り越え望みの結果を出したことで、稀勢の里の中の何かが
変わったように見えます。「まだ強くなると思うので・・・」と、客観的に
昇進後の自分を分析していたのが印象的でした。頼もしい限りです。
初優勝と横綱昇進の実現が確かで新たな手応えとなったのでしょう。
来場所の活躍が楽しみです。
さて、2月の鞍田朝夫「話し方教室」は、5日と19日の日曜日に開講
します。いずれも午前10時から12時まで富山県民会館608号室で
開きます。5日が「ネタを集めて話す」、19日が「エピソードで話す」が
学習テーマです。入会前に見学を希望される方を随時受け付けます。
事前に☎076-431-3248にご連絡いただければ幸いです。

2017年1月1日日曜日

言葉のチカラ

中学1年の我が子の教育に奮闘中の私の娘が、富山県高岡市
出身のメンタルコーチ・飯山晄朗さんの講演を聞いてとてもいい
刺激を受けたようです。講演は「夢実現の法則」というタイトルで、
潜在意識とは?潜在する能力を引き出すには?というような話
だったようです。
飯山晄朗さんといえば、2014年夏の高校野球石川県大会の
決勝戦で、星稜高校が9回裏に0対8の絶対絶命のピンチから
9対8という奇跡の逆転勝利を成し遂げた時の立役者といわれ、
いま各方面で注目されているメンタルコーチの一人です。
飯山さんの話を聞いた娘は、言葉のチカラの偉大さを再認識し
たようです。もう駄目だと思っても「大丈夫!できるわ!」と声に
出すようにすることの意義を得心したと言います。日々腐心して
いる子育てと我が子に向き合う自らの意識改革に確かな光明を
見出したのかもしれません。
潜在意識、言葉のチカラということでは、マーフィーの法則を思い
起こします。件の法則では、強く願うことは必ず毎日口に出して
自分に向かって宣言するようにすると、その願望は潜在意識に
しっかり刻み込まれ、やがて必ず叶う、と説いています。
又、言葉にチカラがあるということで言えば、去年の流行語大賞
に選ばれた「神ってる」も、広島東洋カープを25年ぶりのリーグ
優勝に導き、鈴木誠也外野手の潜在能力に火をつけ開花させた
言葉だったのではないでしょうか。緒方監督が6月のセ・パ交流
戦で2試合連続サヨナラ本塁打を放った鈴木選手を評して言った
言葉ですが、その後の広島の快進撃、鈴木選手の残したリーグ
2位の打率3割3分5厘、29本塁打95打点の好成績は、まさに
言葉の不思議なチカラが導いた結果だったように思えます。
言葉は、時に思わぬチカラを引き出すものなのかもしれません。
日頃から、夢や願望は、心底、本気で、真剣に、微塵の疑いや
迷いもなく言葉にし口にするようにしたいものです。
さて、1月の鞍田朝夫「話し方教室」は、いつもと違い第2日曜日
の8日と第4日曜日の22日に開きます。いずれも午前10時から
12時まで富山県民会館の608号室で開講し、8日が「起承転結
で話す」、22日が「5W1Hで話す」が学習テーマです。
入会前の見学を受け付けます。事前に☎076-431-3248へ
ご連絡いただければ幸いです。